テストステロンとお酒(アルコール)の関係は?

テストステロンとお酒(アルコール)の関係は?

「飲酒はテストステロンを減らす」「飲酒はテストステロンの分泌に効果的」。正反対にも聞こえる情報を耳にして、混乱してしまう人もいるのではないでしょうか。

詳しく調べようとしても、諸説あるためわかりにくいですよね。そこで、この記事では「お酒とテストステロンの関係」「テストステロンの分泌に影響しない酒量」について、論文や公的機関の見解をもとに紹介します。

適度にお酒を楽しみながら、男性的で魅力あふれる自分を目指しましょう。

テストステロン分泌を減らしたくないならアルコールは避けよう

「テストステロンとアルコールに、いったい何の関係が?」と疑問に思う人もいるでしょう。実は、アルコールを摂取すると睾丸の機能に影響が出る、ということが研究でわかっています。

厚生労働省健康局からも、次のような発表がされています。

「通常の飲酒でも、アルコールは睾丸における男性ホルモン(テストステロン)の産生を抑えてしまいます。さらに、大量飲酒が続けば、睾丸の組織を傷害し、精子がうまく作られなくなります」

大量の飲酒ならともかく、通常の飲酒でも影響が出るのは心配ですよね。その一方で、適量のお酒であればテストステロンの増加が確認されたという論文もあります。

例えば、体重1kgあたり0.5gのアルコールを摂取した場合、テストステロンが増加したことが確認されています。このように、テストステロンとアルコールの関係については、現時点では諸説あります。

「テストステロンの分泌を絶対減らしたくない」という人は飲酒を避け、「お酒とテストステロンと、うまく付き合っていきたい」という人は適量の飲酒にとどめるようにしましょう。

テストステロン分泌に影響を与えない飲酒量

テストステロン分泌に影響を与えない飲酒量

お酒をたしなむのであれば、適量にとどめることが大切です。しかし、その「適量」とはどのくらいを指すのでしょうか。その目安となる、お酒の具体的な量についてお伝えします。

テストステロン値を減らさない「適量」とは

「適量のお酒」と聞いて、どのくらいを想像しますか? ビール1杯分を思い浮かべる人もいれば、3~4杯を思い浮かべる人もいるでしょう。

この「適量」ですが、1日あたり純アルコール10~19g相当という見解が、厚労省から出ています。

『通常のアルコール代謝能を有する日本人においては「節度ある適度な飲酒」として、1日平均純アルコールで約20g程度である旨の知識を普及する』

しかし、純アルコール10~19gと言われてもわかりにくいです。そこでアルコール健康医学協会から発表されている『お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8』の計算式をもとに、日本酒、ビール、ウイスキー、ハイボール、ワイン、それぞれのお酒の目安量を算出した結果をみてみましょう。

日本酒の場合

日本酒の場合は、1日あたり1合が目安になります。

日本酒のアルコール度数は、約8~20%と幅広いですが、そのうち一般的な度数は15~16%です。

その日本酒を1合(180ml)飲むとすると180(ml)×[15(%)÷100]×0.8=21.6g。1合程度であれば、適切な飲酒量に近い数値になります。

ビールの場合

ビールの場合、1日に摂取するのに最適な量は500ml缶1本です。

ビールのアルコール度数は5%が多く、500(ml)×[5(%)÷100]×0.8=20gという計算。目安量にぴったりの純アルコール摂取量になります。

ただし、ビールの原料の一つであるホップに、テストステロン分泌を邪魔する「ナリンゲニン」という成分が含まれている点には注意が必要です。テストステロン分泌を意識している人は量を控えめにするか、他のお酒を選びましょう。

ウイスキーの場合

ウイスキーは、アルコール度数40%のものが一般的です。

そのため日本酒やビールと比べて飲める量も少なく、60ml程度が目安となります。(60(ml)×[40(%)÷100]×0.8=19.2)

水やソーダで割って飲むか、ロックで少しだけたしなむ程度がよいでしょう。

ハイボールの場合

適量のウイスキーをソーダ水で割るハイボールですが、その割り方は飲む人によって違います。ここでは、メーカーがおすすめしている「ウイスキー1:ソーダ3~4」の割り方で計算してみましょう。

240ml程度が入るハイボール・グラス(タンブラー)を使う場合は、60mlのウイスキーと180mlのソーダで作る1杯が適切量です。お酒の比率が上がれば、摂取する純アルコール量も増えるので、うっかり濃く作ってしまわないように注意しましょう。

ワインの場合

ワインはアルコール度数の幅が9~15%と広いため「ワインなら〇杯」と断言はできません。

一例を挙げれば、アルコール度数11%のものなら2杯が適切量です(1杯分の計算…125(ml)×[11(%)÷100]×0.8=11g)。ワインは基本的には1杯、度数が低ければ2杯まで飲めると覚えておきましょう。

アルコールがテストステロン・男性の体へ及ぼす影響とは

アルコールがテストステロン・男性の体へ及ぼす影響とは

そもそも、アルコールがテストステロンや体へ及ぼす影響には、どんなことがあるのでしょうか。主な影響を4つ紹介します。

筋トレの効果を下げる

テストステロンには、筋肉の生合成を促進する働きがあります。そのため、テストステロンが多いほど筋トレの効果が出やすいのです。

しかし、お酒を過度に飲むと睾丸がダメージを受け、テストステロン分泌が減少します。それにより筋肉の生合成の効率が下がり、筋トレの成果が出にくい体になってしまうというわけです。

ジム通いなどをして体づくりをしている人は、お酒を避けるのが無難と言えます。

肥満につながる可能性がある

飲酒によりアルコール摂取量が増えると、内臓脂肪が付きやすい体質になります。

アルコールを分解するとできるアセトアルデヒドという物質が肝臓にダメージを与え、脂肪の分解を遅らせることで、中性脂肪が蓄えられてしまいます。

脂肪が増加すると、お酒によるテストステロンの減少や筋肉量の減少と相まって、男性的なボディからは遠ざかってしまいます。

引き締まった体を取り戻すために高負荷な筋トレが必要になる可能性もあります。酒量の多い人は、少しずつでも減らしていきましょう。

深い睡眠をとれず、テストステロン値が減少傾向になる

「お酒を飲むと、すっと眠れる」と寝酒を欠かさない人もいるのではないでしょうか。しかし、お酒は入眠を助けてくれる一方で、覚醒作用も持っています。

そのため、熟睡できずなんだか気だるい…という事態につながる可能性があるのです。そうした浅い眠りだと、テストステロンは十分に分泌されません。

しっかり眠れない日々が続くのは、テストステロン量を減らす体づくりをしているようなもの。寝酒は控え、ぐっすり眠れる環境を整えるようにしましょう。

コルチゾールが悪影響を及ぼす可能性がある

お酒をたくさん飲んだときには「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。テストステロンが筋肉を作るのに対し、コルチゾールは「筋肉を分解する」という働きをします。

そのため、コルチゾールが多くなると、筋トレの効果が出にくくなるのです。「筋肉をつけたい」「いつまでも若々しく男性的な魅力を維持したい」と思う人は、お酒を控えめにしたほうがよいでしょう。【テストステロン(男性ホルモン)の働きと役割とは】の記事ではテストステロンがどういう役割を果たしていて、分泌が減少するとどうなるのかを更に詳しく紹介しているので、興味のある方はご覧ください。

お酒を飲むなら「楽しく」飲む

お酒を飲むなら「楽しく」飲む

「お酒はテストステロンに悪影響」と認識していても、仕事の付き合いや同窓会など、お酒の席に顔を出す場面はありますよね。そんな時は、あまり考えずに楽しく飲みましょう。

それというのも、考えごとをするなどストレスのかかる飲み方をした場合はコルチゾールが多く分泌され、テストステロンはかえって減少してしまいます。お酒を飲むのであれば、できるだけ楽しんで飲むようにしましょう。

まとめ

テストステロン分泌に影響を与えないアルコール量は、純アルコール量で20gです。

お酒の量に換算すれば、日本酒1合、ビール500ml、ウイスキー60mlなど、少なめになります。普段から数杯ずつ飲んでいる人からすれば、物足りなく感じるかもしれません。

逆に言えば、少しお酒を我慢するだけでテストステロン量の増加が見込めるということでもあります。

ちょっとだけ我慢して、理想の自分に一歩ずつ近づいていきましょう。お酒ではないですが、【テストステロンの分泌を助ける飲み物はこれだ!】の記事でテストステロン分泌に役立ちそうなドリンクを研究論文をもとにご紹介していますので、合わせてご覧ください。

  • 参考文献
    ・アルコール関連問題等に対する取組の現状と課題 https://www.nta.go.jp/about/council/sake/040421/pdf/03.pdf
    ・Testosterone increases in men after a low dose of alcohol https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12711931/
    ・厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html
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