ローヤルゼリーでテストステロンをアップできるか

堀江メソッド筋トレ20230308/ローヤルゼリーイメージ

3月8日は「ミツバチの日」だそうです。今回はローヤルゼリーとテストステロンの関係について紹介しましょう。

ミツバチには独特な階級があります。「女王蜂(雌)」は一つの集団に1匹しか存在せず、産卵が主な仕事です。「働き蜂(雌)」は巣の掃除、育児、女王の世話、花粉貯蔵、巣づくり、門番、蜜や花粉の採集といった仕事を担いますが生殖能力はありません。そして「雄蜂」は春から秋にかけて女王蜂と交尾をしますが、その場で死んでしまいます。

女王蜂は働き蜂の卵巣の発達を抑えてしまう、ある種のフェロモンを分泌しているそうです。また、雄蜂の仕事は交尾のみで、採取行動や子育ては一切せずに死んでいきます。

ミツバチはその名の通り、働き蜂が花の蜜を採取して巣に戻り、ハチミツとして加工、貯蔵して餌として摂取しています。ただし、ハチミツを餌とするのは働き蜂と雄蜂だけで、女王蜂はハチミツを摂取しません。女王蜂は、働き蜂の体内で生成された高栄養の「ローヤルゼリー」を摂取します。そのため、体は他のミツバチと比べて一回り大きく、寿命も働き蜂の1〜6カ月に対して3年です。

このローヤルゼリーは、女性ホルモンに似た作用を持っており、女性の更年期障害の諸症状の改善に効果があることがわかっています。一方で、その成分にはテストステロンアップをはじめとする男性の健康改善にも非常に効果的なものが含まれています。その効果は以下の通りです。


①筋力アップ効果

ローヤルゼリーにはすべての必須アミノ酸と筋肉を作るのに不可欠なビタミンB群が含まれており、筋力アップに効果的です。筋肉量が多いほどテストステロン値は上がりやすくなります。


②免疫力の向上

ローヤルゼリーに含まれるパントテン酸という物質は、細菌やウイルスへの抗体を作るのを助ける働きがあり、免疫力を上げる効果があります。免疫力が上がれば、体調不良によるテストステロン低下を回避できます。


③精力アップ効果

ローヤルゼリーには血圧の改善が期待できるペプチドが含まれています。血管を若く保つのに有効でもあるため、EDの改善が期待できます。また、精子を作るのに必須の亜鉛も豊富に含まれていますので、精力アップが期待できます。


④ストレスの緩和

ローヤルゼリーに含まれるアセチルコリンは、テストステロンアップの大敵であるストレスを緩和する働きがあります。


⑤糖尿病の予防

糖尿病予備群の人のからだはインスリンが効きにくくなっており、食後に血糖値が上昇してインスリンが分泌されても、適正な血糖値に戻りづらい状態です。これが進行すると膵臓がインスリンを出すことに疲れてしまい、空腹時でも血糖値が高い状態が続き、糖尿病となります。ローヤルゼリーには、このインスリン抵抗性を予防する働きがあることが岡山大学大学院と山田養蜂場の共同研究で確認されています。

【一般社団法人1UP学会】 男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を東京都千代田区の日比谷国際クリニック(http://www.hibiyakokusai.or.jp)で実施している。


■堀江メソッド

ミツバチの雄は採取行動(外で稼ぐ)もせず、子育てや巣を守る一連の仕事(家事)もせずに一生を終えていきます。この“ヒモ生活”を羨ましく思った人は要注意! テストステロンが低下しているかもしれません。日比谷国際クリニックをはじめ、メンズヘルス外来をもつクリニックに相談することをお勧めします。



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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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