中高年男性が「本当の自分」で生きたいなら「俺」を主語で動こう

2022/04/25

俺活入門20220325/

「オレが将来やりたい“俺活計画”を聞いてくれ! 30分くらい時間ないか?」

旧友が突然ズーム会議を申し込んできた。彼はいま活躍中の政治家だが、「やっぱり俺活だよな。俺活しないといけない」と熱く語った。

「50歳からの俺活プロジェクト」を立ち上げたこの1年、私はある驚きを感じている。それは、一見すべてを手にしているかのような人が、こぞって俺活に関心を抱いているとするということだ。

地位もお金も名誉も、愛する家族もすべて得ている成功者たちが、「本当の自分」を取り戻そうとしているのだ。

■成功につれて「俺」を出せなくなる

俺活の定義は「僕や私ではなく、俺を主語にしながら、本当の自分になれる居場所を見つける」ことだ。そもそも成功者たちは、好きで得意なことに没頭して成功を勝ち取ってきた。しかし、彼らの本音は「成功すればするほど、本当の自分を表に出しにくくなる」ということだ。だからこそ、自分のメンタルを健全に保つために俺活をして心を自由に泳がせたくなるのだ。

■「俺活では別の顔」と割り切る

組織での職位が上がり、肩書きが付き、責任が重くなるにつれ、「コンサバティブな物腰」が必要とされる。コンプライアンスに気を配り、パワハラやクレームは厳禁。自らの振る舞いが組織に悪影響を与えないように振る舞うようになる人が多い。

SNSでも個人的な思いや体験をアップするのを差し控えり、更新自体を止めてしまう人もいる。これは仕方がないことなので、「職場は舞台だ」と思って演技をやりきるしかない。

しかし、表舞台から降りたら役柄を変えよう。俺活の舞台で思い切り自分らしくパフォーマンスをすればいい。真夜中は別の顔ではないが、俺活でも「別の顔」が基本だ。“確信犯”で思い切り振りきるほうががいい。

■面白みが消えれば人気(ひとけ)も消える

「あいつはいつも面白そうだ」。そう思われる人のもとには魅力的な人がたくさん集まる。俺活を通じて多くの出会いを得たいなら、「人間的な面白み」を磨く必要がある。

個性を出すことを躊躇してはいけない。キャラクターに自信がない人でも「活動」に個性があれば人は集まる。いつも上機嫌で、細かいことにはこだわらないスタンスをとれば、人は自然に集まってくる。この時には「俺が、俺が」ではなく、相手を応援するような会話を心がけることだ。

■嘘の自分では生きていけない

私たちは遅かれ早かれ、表の立場など気にしなくていい日が訪れる。経営者でも、仕事を任せられる後任が見つかれば、徐々に自由の身となる。そうなった時には逆に「コンサバティブな自分」で生きることが不自然になる。

本当の俺に戻れる居場所が将来もなかったら寂しくて仕方がないだろう。だからこそ、早めに「嘘の自分を脱ぎ捨てる準備」が必要なのだ。私たちは嘘の自分で、もうあと何年も生きられない。だからこそ思い切って「本当の顔」になる訓練をする必要がある。





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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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