「赤」小物で簡単にできる男性のアンチエイジング
先日、山野美容専門学校などで知られる山野学苑が推進する「美齢学ジェロントロジーセンター」の飯田ヤスヒサ理事と会い、「ジェロントロジーとは何か」を教えてもらいました。
加齢による心身の変化を研究し、高齢化社会の課題解決を目指す学問のことですが、要は「美しく、楽しく年を重ねること」。飯田さんはその条件として①健康であること②ストレスが少ないこと③外見にも気を使うこと、の3つを挙げました。
私が注目したのは、その日の飯田さんの装いです。黒のスーツに白のシャツ、そして真っ赤なソックスと胸ポケットの赤いチーフで、とてもおしゃれな装いでした。
黒の革靴もピカピカに磨かれていて、『おしゃれな人は細部まで気持ちがいきわたっている。さすがだな』と思いました。
普段からおしゃれでいることは、自分の気持ち(テンション)を高めるのはもちろん、周囲の人や会う人たちに対する気遣いでもあるのだと感じました。
飯田さんの新著『なぜあの人は愉快なのか?』(あさ出版)には、飯田さんのライフスタイルや思想が詰まっていますが、中でも私の目を引いたのがアンチエイジングに関するくだりでした。
前回のコラムで「ほめられるほど若返る」と述べましたが、飯田さんはこれを「アクティブエイジング」という言葉で表現しています。世の中には「年甲斐もなく」とか「この年で」「年をとっているから無理」といった加齢に対するネガティブな言葉が蔓延していますが、そういう考え方では高齢者は何もできなくなります。
このネガティブな考え方を払拭するのがファッションであり、おしゃれです。まさに「ほめられるほど若返る」のです。
もちろん、おしゃれも「一日にして成らず」です。一気に上達することはありません。アクティブにファッションにチャレンジし、楽しく年を重ねる気持ちが大事です。飯田さんはそのための方法として「自分にとって大切な人をワクワクさせる」ことを説いています。
いつまでも健康で若くいるためには、「今日の装いが周りの人たちをハッピーにしているか?」と自分を見つめることが大事なのです。毎日の服選びが自分だけのものでなく、周りの人への気遣い、サービスでもある思えば、元気に楽しい毎日が送れるはずです。
この記事のライター
こうの めぐみ
50代以上のデート・ファッションを提唱するパーソナル・スタイリスト。婚活中の人のプロフィル写真用スタイリングのほか、豪華クルーズ船に乗る人のスタイリングなども手がけている。日本元気シニア総研研究委員。
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