男の「散歩バッグ」はこれで決まり!

2022/10/27

男の身だしなみ20220513

いつもの仕事用デイパックほど荷物を持ち歩かない週末歩きの散歩バッグを紹介したい。財布やスマホ、鍵、文庫か新書が1冊などといった必要最小限のものを入れられるものだ。そういうのなら背中に斜めがけでボディーに密着する縦長のボディーバッグがあるという向きもいる。しかし知人女性たちに聞いてみると異口同音に、ボディーバッグを背負っていてかっこういい大人に出会ったことがないと言い、ダサいと決めつけられてしまう。

すばらしい散歩バッグはどこにあるかと考えたら、これからの季節にデイパックに替わり日常的に持ち歩いているトートの一澤信三郎帆布ならと思い至った。私が編集者になりたてのころの京都取材時に、写真家に連れられ先代の三代目社長時代の店に行き帆布のトートなどを買い求めて以来ずっとファンであり続けている。

1905年(明治38年)に初代が牛乳配達袋・酒袋・大工袋など職人用の道具袋を作ったのが始まりで、以来110年余に渡り、かばん(一澤信三郎帆布ではバッグのことをこう呼ぶ)を一つ一つ手作りで作り続けている。一澤信三郎帆布(www.ichizawa.co.jp)は、がんこに創業以来の良質の綿・麻帆布を使ってのていねいな仕事をすることを守っている。

4代目の信三郎社長は多くの人にシンプルで使い勝手のいい丈夫なかばんを作ろうと新しいデザインやユニークなアイデアや、帆布を柄物に染めたりと時代に合った新製品を送りだしている。また、京都で作って京都で売るというこだわり(ネットでも買えるが)がファンにはたまらない。

かばんは、有料だが修理してもらえるのは、長年の愛用の痕跡が残るだけにうれしい。私にとって一澤信三郎帆布のかばんは、唯一無二の存在だといえる。

そんなこだわりの製品の中から散歩に絶対無比と選んだのが写真の3点だ。左からS—01大(税込9900円、26×上が22/下が17×5センチ)S—05中(1万2100円、24×19×7センチ)、NS—02小(7150円、25×上が19/下が18×3センチ)は、いずれもショルダーベルトが斜め掛けもできる長さになっている。

持ち歩くものをよく考えて大きさを選ぶことか大切で、中身でパンパンに膨らんでしまっては見た目もよくないし、決めたおしゃれスタイルが台無しになってしまう!

■執行雅臣(しぎょう・つねおみ)

ファッションジャーナリスト。福岡県出身。中央大学卒業後、文化出版局入社。『装苑』『ハイファッション』『MR・ハイファッション』などの編集長を経てフリーに。毎日の街歩き情報をブログameblo.jp/3819tune1224/)でつづっている。








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