世界でひとつだけ、「一点物」のバッグをトラックから作る

2022/09/19

男の身だしなみ20220729

限定品と聞くとついつい手を出してしまうことってないだろうか。私は若いころ掌に入る大きさの豆本に夢中になり、いずれも限定300部の友の会に3つ入り毎回頒布されるのが楽しみだった。私に豆本をすすめた上司は別の友の会で、会員が亡くならないと繰り上がらない待ち会員だったが会員になることなく亡くなった。

限定や特装本は、好きな作家や美しい造本のものを買い求めたが、今は刊行が少なくなっている。SEIKO HOUSE GINZA(旧和光銀座本館)のグランドセイコー和光限定モデルの腕時計を欲しいが手が出ないので、宝クジに当たったらと思うが願いはかないそうにない。

限定品がダメなら自分だけのものをと思う。服だとオーダーメードだが、メタボ体形の私でも既製服で間に合っている。ファンケルは個人に適した「パーソナルワン」というオーダーメードサプリを作成してくれるし、前々回で紹介したアットアロマの店舗ではお客の使用する目的や場所などさまざまなニーズに合わせて100%天然のエッセンシャルオイルをブレンドしてもらえる。

1993年にスイスのチューリヒで誕生した「FREITAG(フライターグ)」ブランドのバッグはヨーロッパを行き来するトラックの使い古された幌(ほろ)をリサイクルして作られ、同じデザインでも1個として同じものがないというオンリーワン。

そのFREITAGが自分がデザインする自分だけのバッグをという究極のオンリーワンバッグの「F―CUT」というオーダーメード受注を始めた。

自分流にカスタマイズデザインできるのは「F712 DRAGNET」というFREITAGが最初にデザインしたクラシック・ミディアムサイズ(360×120×330―540ミリ、2段階に容量拡張可能)のメッセンジャーバッグ。「www.f-cut.ch」で注文できる。

20~50種類の異なるトラックの幌から自分好みにデザインすることが可能で、配送期間別で4~6週間かけてスイス本社の職人の手で縫い合わされる。バッグ表面にはFREITAGのロゴか自分の名前のどちらかを選択でき税込4万1800円。普通のオンラインショッピングと違い自分でデザインした1点ものなので返品できない。

自分のバッグをデザインして1点ものを作るという夢をかなえてみては。

■執行雅臣(しぎょう・つねおみ)

ファッションジャーナリスト。福岡県出身。中央大学卒業後、文化出版局入社。『装苑』『ハイファッション』『MR・ハイファッション』などの編集長を経てフリーに。毎日の街歩き情報をブログameblo.jp/3819tune1224/)でつづっている。

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