ライフジャケットになるデイパック 海で遭難しても24時間浮いていられる!
これからは台風襲来の季節だ。台風は年平均で25超やってくる。豪雨による被害は年々増えているのは地球温暖化と無縁ではないだろう。昨年は22で日本への接近は12、上陸したのが3という数字が残っている。ところで台風の数え方をご存じだろうか。台風第何号と耳にするが発生順に第何号と呼び、発生・接近・上陸した台風は「個」で数える。
台風のことを平安時代から「野分」と言ってきたのが明治になって〝大風〟となり、明治末期に東京気象台長の岡田武松が「颱風」とした。当用漢字が定められた1946(昭和21)年以降「台風」となった。谷崎潤一郎の『細雪』には「大正何年以来と云ふ猛烈な颱風が」とあり、石川達三の『人間の壁』には「前の日の夕方から、ラジオが台風の接近を」と、小説が書かれた時期によって「颱風」と「台風」と表記が違っているのは新発見かな。
「備えあれば憂いなし」と昔から言われている。事故や災害はいつくるかわからないが、ふだんから非常時に備えて準備していれば心配しなくてもいいという昔からのことわざだ。海や川での水遊びやキャンプ、釣りなどで予期せぬ水難事故は警察庁のまとめでは昨年は発生件数が451件、水難者は565人で死者行方不明者は252人となっている。
万が一、海や川に転落したり波にさらわれたりしたときに自分の命を守るバッグを見つけた。サイボウパーク(www.saiboupark.jp)が販売している写真の「フロートライフリュック」で、陸上・海上自衛隊や海上保安庁、消防庁などに採用されているライフジャケットと同じ素材を使用している。
しかも国土交通省がライフジャケットに求める基準の4倍超の耐久性と強力な紫外線や水に長時間さらされても2倍超の強度がある。使用している浮力材は軽量で浮力性能にすぐれ、止水ファスナーが水の浸入を防ぎ抱えて24時間以上浮いて命を守ってくれる。
熊本にある国土交通省の型式承認認定工場で作られるメイド・イン・ジャパン。重さは880グラムで、本体は47×33×17センチ、前部の取り外しができるポーチは27・5×24・5×6センチ。税込4万3780円と高価だが、自分の身を守る味方と考えてみればという製品。ふだん使いのデイパックとしても活用できる。
■執行雅臣(しぎょう・つねおみ)
ファッションジャーナリスト。福岡県出身。中央大学卒業後、文化出版局入社。『装苑』『ハイファッション』『MR・ハイファッション』などの編集長を経てフリーに。毎日の街歩き情報をブログameblo.jp/3819tune1224/)でつづっている。
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