テストステロンを上げるとモテるか?

堀江メソッド筋トレ20230322/モテるイメージ

この連載ではテストステロンがもたらす効果をさまざまな面から紹介していますが、多くの人が一番気になるのは「テストステロン値を上げるとモテるのか」ということです。

結論から言うと、高テストステロンにより“モテる傾向”は得られます。

こんな研究があります。20代前半の男性74人の肝炎ワクチンに対する免疫応答と、テストステロンとコルチゾールの血中濃度を調べ、その後、同年代の女性に顔の好みで被験者男性のランク付けを行わせたところ、強い免疫応答を持つ男性は血中のテストステロン値が高いと同時に、女性から見た魅力度も高いということが分かりました。

また、テストステロン値が低い男性被験者はストレスホルモンであるコルチゾールの血中濃度が高い傾向が見られたそうです。このことから、男性の免疫応答がコルチゾールによって阻害されていると考えられます。

この実験結果は、女性が自分の子孫に遺伝性の免疫能力を望んでいるということも示唆しています。また、モテる男性の条件として「清潔感」があげられますが、清潔=雑菌などが体内に侵入して子孫に悪影響を及ぼすリスクを本能で回避していると考えられます。

マッチョな体形や高身長も女性に好まれますが、こうした筋肉や骨格を作るのことにもテストステロンが大きく関わっています。

また、テストステロンが高い男性ほど容姿に気をつかう傾向があります。これは、オスのクジャクなどが羽根で求愛することに似ています。これにもオス特有のホルモンが作用していると考えられています。

体格や顔だちなどの外見に自信が持てなければ、清潔感を意識しておしゃれに気をつかうという手があります。女性から好感を得ることが自信となり、テストステロンを上げることにつながります。

高収入であることもモテる要因です。そもそも、“狩猟のホルモン”であるテストステロンは獲物を家族に持ち帰る能力の源です。現代において、獲物とは「収入」。実際、テストステロンが高い人ほど高収入である傾向も確認されています。

一方、女性自身も意識しない本能レベルに訴えかける要素として性フェロモン量があげられます。この性フェロモン放出量にもテストステロンは大きく関与しています。“なぜかモテる男性”は、高テストステロンで性フェロモンの放出量も多いのかもしれません。

【一般社団法人1UP学会】 男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を東京都千代田区の日比谷国際クリニック(http://www.hibiyakokusai.or.jp)で実施している。

【堀江メソッド】

女性は、自分にはない知識を持っていたり、その知識を突き詰める男性に尊敬の念やたくましさを感じることがあります。近年、“オタク文化”が市民権を得たように、自分の好きなことをとことん突き詰める姿勢にもテストステロンが影響しています。好きな仕事や趣味に熱中し没頭できることは、結果としてモテることにもつながりそうです。良質な食生活、睡眠、運動を心がけてテストステロンを高め、真に魅力的な男性を目指してください。


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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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