【真相究明】テストステロンは「家庭」と「子供」で低下するのか

堀江メソッド筋トレ20210929/イメージ

男性の活力源のひとつであるテストステロンは、女性がいるコミュニティに参加したり、女性と何らかの形でふれあうことで上がるということを前々回に紹介しました。テストステロンは代表的な男性ホルモンだけあって、女性の存在から大きな影響を受けます。しかし、女性が関わる場でもテストステロンが下がってしまう以下のようなケースもあります。

■「家庭」に帰るとテストステロンは下がる

職場でバリバリ働いている人はテストステロンが高い状態だと考えられます。しかし、家に帰ってビールの一杯でも飲んでリラックスすると、テストステロン値は低下していきます。

家に小さい子供がいて、かわいいわが子を抱きかかえていると、より一層テストステロンは下がっていきます。一方、単身赴任をしている人は帰宅しても「家庭」がありませんから、あまりテストステロンは下がりません。

■イクメンのテストステロン値は? 

近年は男性でも育児休暇が取れるため、父親が積極的に育児に参加できるようになりました。男女共同参画社会では、「イクメン」は推進されるべきですが、育児休暇中はずっと「家庭」にいて子供と過ごすわけですから、テストステロンは仕事をしているときよりは低い水準になると思われます。

育児休暇をとった男性のテストステロン値がどう変化するかは大変興味深いところです。

テストステロンは狩猟本能をつかさどるホルモンです。一方、子育ては基本的に「巣」にこもって行うため、高いテストステロンは必要ありません。

協力して子育てすることで夫婦には新しい絆が生まれますが、夫のバリバリした姿に惚れて結婚した妻は、もしかしたら違和感を覚えるかもしれません。そんなときは、軽い運動やゴルフのようなスポーツを夫婦でやってみるといいかもしれません。

【一般社団法人1UP学会】 男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を日比谷国際クリニック(東京都千代田区)で実施している。

【堀江メソッド】

いわゆるパワハラのようなことをしてくる上司のテストステロンは高い傾向にあります。そこで、イクメンの原理を利用して上司を骨抜きにする方法があります。

パワハラ上司も、家庭に戻って子供や孫を抱きかかえるとテストステロンが下がっていきます。職場に苦手な上司がいたら、さりげなく子供や孫の話題などを振ってみましょう。家庭の話が進むつれて態度が丸くなっていくはずです。このような形でテストステロンを利用するのも高ストレスの現代社会を生き抜くコツです。

【協力】 日比谷国際クリニック(東京都千代田区)=http://www.hibiyakokusai.or.jp/

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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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