中高年男性、「1人で過ごす?」「みんなで過ごす?」
年齢を重ねると「1人時間」が楽になる。だからといって1人でばかり過ごしていると、そのうち本当に孤独になってしまう。「孤独上等」なら、それでいい。しかし、「孤独が恐い」あるいは「人の輪を維持し、楽しく過ごしたい」という人は1人の気楽さに依存しないほうがいい。今回は「1人で過ごすか? みんなで過ごすか?」について考えたい。
■1人は気楽だが危険
1人で過ごす自由に傾倒しすぎると、あるリスクが生じる。「許容範囲」が狭くなり、他人と過ごせなくなるのだ。
たとえば、久しぶりに複数の集まりに顔を出したとき、少しでも違和感を感じる相手がいると、それに強いストレスを感じるようになる。こうなると、新しい友人はおろか、旧友のアラも気になって疎遠になる。その結果、訪れるのが「望まぬ孤独」だ。
■みんなで過ごすのは楽しいが面倒
複数の人と集うのは至福の時間だ。しかし、メンバーの中にストレスを感じる相手がいたら″心を殺す状態″になり、楽しめない。
そんな状態に陥らない方法がある。それは「気の合う人を自分で集める」ことだ。自分で集めれば、嫌な人が来る心配はなくなる。
大きな会合に招かれたときはどうするか? 仲の良い友人と参加し、「話したくない人と話さなくていい状態」をつくるのだ。そうやってワイワイ楽しく過ごした後の「1人時間」は格別なものとなる。
■旧交を「更新」する
気の合う人を集めるにはどうしたらいいか? 昔は仲良しでも、今も楽しいとはかぎらない。そんな場合は、新旧含めて「今、一緒にいて楽しい友人」をあらためて更新することが重要だ。
気の合いそうな人と一度食事をし、語らい、新たな友情をアップデートするのだ。共感できる相手なら、最近出会った人でも、年齢が離れていても、楽しい関係になれる。
■楽しそうな「世界観」に人は集まる
年代や性別に関係なく、素敵な仲間に囲まれた50代以上の男性にはある特徴がある。「楽しそうな趣味の世界観」を持ち、積極的に「楽しいつながり」を求めていることだ。
加えて重要なのが、明るく屈託なく、適度にバカになれる人だということ。特別扱いされたり尊敬されたりモテたいという「力み」がないのが特徴だ。
「1人時間」を安心して過ごせるのは、その一方で「気の合う仲間」を持っているからだ。性格や人格は、他者との関係からつくられる。他者を拒絶すると、心の養分は不足し、気力も落ちる。老後の孤独を恐れている人は、肝に銘じておきたい。
この記事のライター
潮凪 洋介
エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。
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