「男の隠れ家」でもう一度ロマンを取り戻せ

2021/03/04

男性力アップ術20210108/イメージ

最近、都市部を離れ、郊外に移住する人が増加している。私はこの正月休みに風光明媚な海辺や山間部を散策したが、そこで見かけた格安の賃貸物件の数々に驚いた。


セカンドシェアハウスの思い出

「会社に顔を出したり、リアルで打ち合わせをすることが、果たして週に何回あるのだろうか? 週の半分、この海辺に住んだならば、何か支障はあるのだろうか?」

そんな想像が頭から離れなくなった。海辺の物件は3室もあり、家賃は5万円以下だった。「友人とシェアすれば、明日にでも借りられる!」。吹き出すドーパミンで鼓動が早くなった。そんなふうに私の心を駆り立てた背景にあったのは、20代から30代の半ばまで都内に仲間同士で借りていた「セカンドシェアハウス」の思い出だった。

大切なことは全部、隠れ家で教わった

当時、10人以上の男友達と都内に借りていた隠れ家。そこで私たちは「自分らしい人生を実現するためには、どうすればいいのか?」を夜な夜な真剣に語らっていた。

中二病のような新卒社会人、とも言えそうだが、あの経験があったからこそ、みんな自分軸を失わずに自分の道を歩くことができている。

思えば20代当時、上司から怒られたり、慣れない仕事でくたくたになった後に、思いきり夜の街で発散し、セカンドシェアハウスに転がり込んだ。そこに行けば誰かがいたし、眠りに落ちる直前まで笑い転げていた。

金も地位もなく、何もなかったが、今思い出せば、そこは欲しいものが全部詰まった「豊かな空間」だった。「どんなにつらいことがあっても、秘密基地が俺の心の中にはある。だから乗り越えられる」。そんなふうに何百回も心を蘇らせた。

「この瞬間のために生きているんじゃないのか?」

当時、隠れ家でよくこんな言葉を口にした。「この瞬間のために生きてるんじゃないのか?」。

隠れ家に集うメンバーと数百人規模の大きなイベント開催を終えて、部屋に戻り、眠りに落ちるその直前、残った体力で絞り出すようにそう言って幾度となく盃を交わした。

その後、私たちは家族を養うために身を粉にして働き、一家の大黒柱という役柄に自分を押し込んできた。立派なことだが、「この瞬間のために生きている」と言える醍醐味を、つかの間でもいいからまた味わうことは可能なのだろうか?

10万円で塗り替わる人生の景色

私は友人たちに「星空を見つめながら語らったあと、昔みたいに雑魚寝しようぜ」と、「15の夜」ならぬ「51の夜〜THE NIGHT〜」というアイデアを提案した。

物件を借りたことで仕事や家族に何か支障が起きるかもしれない。しかし、人生を揺るがすほどの致命傷になるとも思えない。人生の最後に大きな後悔をすることで比べれば、かすり傷ではないか。

「コロナなのに何言ってやがる」。そんな声も聞こえてきそうだ。しかし、こんな踏んだり蹴ったりの時だからこそ、しぶとくロマンを描きたい。

自分の人生を充実させるための絵を描く。そのスタンスは、何をやっても怒られていた23歳の新入社員の時と変わらない。今、私たちオヤジ世代が隠れ家で、もう一度夢を語るチャンスがあるように思えてならない。

昔の友人たちと海辺や山間部の賃貸物件を借りてみるのはどうか? ぜひ、あなたの体験談も聞いてみたい。

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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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