エコで環境に優しく快適!通気性と吸湿・放湿性にすぐれる竹繊維でできたウエア

2022/10/10

男の身だしなみ20220422

2000年代半ばに中国の毛皮工場で見るに耐えない動物虐待や、なめしに人体や環境に有害な化学薬品使用が全世界に報道され、世界的な毛皮反対運動に発展。これをきっかけにファッションも人や環境にやさしい素材を使用するようになっている。私が注目している素材は竹由来のもの。

昔の人がおむすびを竹の皮に包んで長旅に出かけたのは、竹の抗菌力や鮮度保持能力を利用した生活の知恵だ。竹は多孔質で非常に細かい穴があいていて、穴ににおい成分を吸着させての消臭効果と通気性にすぐれている。

竹は伐採しても化学肥料や農薬を使わず自然の雨水だけで、切り株から3年で成長が完了する再生サイクルの循環性資源。木は伐採すると60年は再利用できないが、竹の3年は驚異的だ。竹林は森林よりも30%多く酸素を排出し、より多くの二酸化炭素と温室効果ガスを吸収し空気をきれいにしてくれる。

オーガニックの竹から生まれた繊維のウエアが「BOODY(www.boody.co.jp)」ブランドの製品。通気性と吸湿・放湿性にすぐれ、やわらかくやさしい肌触りは敏感肌やアレルギー体質でも安心して着られる。日本繊維検査協会の規定では竹を一度溶解して繊維にしたものはレーヨンと表示される。

「BOODY」は世界でいちばん動植物や食べ物検疫や環境保護が厳しいオーストラリア生まれで、ヘルシー、快適、スタイリッシュなエコウエアと世界的人気を得ている。

写真のエッセンシャルジップアップジャケット(税込9790円)とウィークエンドスウェットショーツ(4900円)は、オーガニック認証機関のエコサート認証、適正に管理された場所から収穫された素材であることのFSC認証、生地に有害物質が残っていないことを保証するエコテックス認証などを取得している。

生地を筒状に編むことで、生地を裁断し縫製する方法と比べ廃棄する生地の量を大幅に削減、商品や配送用の箱はFSC認証再生紙、印刷は植物由来インク、製造工場はフェアトレード認証取得とエコと人や環境を考えたものづくりに徹底している。

シンプルだが機能的なデザインのエコウエアで快適に過ごしてみては。女性のアイテムが多いので、奥さんや彼女にプレゼントする手もあるなと思った。


■執行雅臣(しぎょう・つねおみ)

ファッションジャーナリスト。福岡県出身。中央大学卒業後、文化出版局入社。『装苑』『ハイファッション』『MR・ハイファッション』などの編集長を経てフリーに。毎日の街歩き情報をブログameblo.jp/3819tune1224/)でつづっている。

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