「工藤さん、メイクを教えてもらえませんか？」

お世話になっていた男の先輩からこんなメッセージが突然届きました。

メンズ美容が注目され、男性向けの化粧水や乳液などの売れ行きが好調という話は聞いていましたが、身近な男性から相談される日がくるとは思いませんでした。

男性メイクといえば、美容サイト「VOCE（ヴォーチェ）」発の漫画連載「僕はメイクしてみることにした」がSNS上でも注目されていましたね。

38歳・独身男子である主人公がある日、自分の疲れ切った顔とたるんだ体を見てショックを受けスキンケアやメイクを始めてみるストーリーで、まさに今メイクに興味のある男性に共感されるような内容でした。

一昔前までは「メイクは女性がするもの」というイメージが強く、「男性がメイクなんて…」という声もありました。それが、当たり前のものとして捉えられるようになっています。

先輩と一緒に化粧品を多く扱っているショップに入店すると、メンズ美容用品は大きなコーナーで分けられていて、想像以上のたくさんの種類に埋め尽くされていました。男性用化粧水から、男性向けファンデーション、メンズに特化した化粧品がとても多く、女性の私も感激しました。あまりメイク慣れをしていない男性向けに、簡単にできるようなアイテムが非常に多かったです。

最初は「私に教えられることなんて…」と思いましたが、化粧水と乳液の違い、ファンデーションやコンシーラーの話、化粧の手順などの基礎知識をお伝えして、買い方のお手伝いしました。

先輩は肌をきれいに見せたり、しみやそばかすを隠したりすることもできることに感動して、とても楽しかったです。

「男らしくない」という意見もあるかもしれませんが、メイクやスキンケアに「男らしさ」「女らしさ」という言葉を使うのはナンセンス。顔色をよくしたい、肌の調子を整えたいという方はぜひチャレンジを。