「お金で買えない幸せ」を買うコツ

2022/01/15

俺活入門20220107/

「将来、お金持ちになったら、家を買って、車を買って…」。誰もが若い頃に「将来お金ができたら手に入れたいもの」を想像する。しかし、、時を経てそれらが手に入ると、今度は若い頃に当たり前に転がっていた「お金のかからない、他愛もない日常」が欲しくなる。「俺たち、金がなくても楽しいよな!」と笑いあっていた瞬間たちが欲しくなるのだ。そんな気持ちが強くなるのは、私たちが日々、「心の絆が分断された中高年生活」を送っているからだ。

■あの頃を「買う」方法

私の知人で、5、6人が泊まれる安いアパートを海辺に借りている人がいる。仲間同士でそれぞれ月額1万円ほどの家賃を出し合い、時折みんなで集まっている。

彼らは「あの頃」を買い戻しているのだ。仕事で食べる、どんな高級料理よりも、会費2000円でみんなでつくる自作鍋のほうが、なによりうまい。職場ストレスを抱える人も家族関係がうまくいっていない人も、この「隠れ家」のおかげで精神のバランスが保てる。幸せを少額のお金で買っている好例だ。

■「お金で買えない幸せ」とは何か?

落ち着く家、家族の笑顔、子供の結婚…などは、「お金では買えない幸せ」の象徴だ。あるいは、仕事でほめられたり、客から感謝されることなども、お金では買えない幸せだろう。私たちは、それを手に入れるために何十年も汗を流してきた。

しかし、年を重ねたら、「お金がなくても幸せだった瞬間」が恋しくなるものだ。

悪友たちと安宿で雑魚寝をした夜、明日の用事が何もない深夜のファミレスのダベリ。仲間と笑い合った内輪受けの話など、あなたの思い出の引き出しを開けてみてほしい。

■前澤さんは「お金で買えない幸せ」をお金で買った

100億円を払って宇宙旅行を楽しんだ実業家の前澤友作さんは、究極の「俺活(おれかつ)ニスト」だ。外野からなんだかんだ言われようと「少年時代の夢をかなえたかったんです。それが何か?」と「俺」を貫いた。

事業で成功して、世の中を豊かにする達成感を得て、家や車や高級家具などあらゆるものを手に入れ、さらに有り余るお金。そんな前澤さんが100億円払ってでも満たしたかったのが「少年心」だった。

この先、どんな大金を手に入れようとも、誰もが必ず「少年心」を満たしたくなるはずだ。しかし実際には、「少年心」を満たすのに、そんな大金は必要ない。そこそこ物心ともに満たされてはいるけれど、なんとなく虚無感が否めない人こそ、ぜひプライスレスな幸せを少額のお金で買ってみてほしい。

     ◇

フェイスブックの無料グループ「50歳からの俺活コミュニティ」では随時メンバーを募集中です。

  • はてなブックマークに追加

この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


RECOMMEND

-AD-