男性も知るべき、妊娠するための力「AMH」とは?
「AMH検査」のことをご存じでしょうか。
AMHとは、アンチミューラリアン・ホルモン=抗ミュラー管ホルモン)の略。採血してこの数値を見ることで、女性の卵巣の中にどれくらい卵胞が残っているか、つまり妊娠・出産のチャンスがどれだけあるかが予備的にわかる検査です。
東京都は2023年度から、条件を満たせば無料で受けられるようにする、と発表しました。都の講座に参加して、希望すれば医療機関で無料で検査を受けられる仕組みになるそうです。
この検査は、病院やクリニックで1万円前後の費用がかかったので、ありがたい取り組みです。私は28歳の時に受け、「卵巣年齢の値が43歳相当」という結果に冷や汗をかきました。生理もほとんど遅れたことがないし、母からも姉からも不妊というワードは聞いたことがなかっただけに、ショックでした。
当時は自分の生活がいっぱいいっぱいで、将来の子づくりなんて考える余裕はありませんでした。しかし実際に数値を突きつけられると、「急がないとダメだ」と考え直して、婦人科の医師から話しを聞くなどして、妊娠・出産に関するスケジュールを改めて見直すきっかけになりました。
女性も男性も不妊について考えるのは、かなり年を重ねてから、という方が多いと思います。20代で妊孕性(にんようせい=妊娠するための力)なんて言葉やAMH検査など思い浮かばないと思います。でも、実は20代で不妊に悩む方は多いのです。
だから、ご存じない方へ声を大にして言いたい。もし数%でも自分の子供を産みたい思いがあるのなら、20歳前後で一度、AMH検査を受けてみてほしいです。
パートナーの男性にも、こうした検査をぜひ知ってもらいたいです。男性の都合で結婚を先延ばしした結果、欲しかった子供を作るチャンスを逃したら、時計を元に戻せないのです。「子供を作ろう」と思うタイミングより早く、検査だけでもしてみることをお勧めします。
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
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