池波正太郎が愛した「純広東料理 慶楽」、いつかまたこの味に出会えますように…【「肉」の名店巡りVol.4】

2020/03/22 男性更年期障害
最後の炒飯とから揚げを噛みしめた 慶楽、またいつか会えますように

最後の炒飯とから揚げを噛みしめた 慶楽、またいつか会えますように

70年近くの間、有楽町で文豪たちに愛されてきた名店がまたひとつ幕を下ろしました。

どの料理も美味くてリーズナブルだったと定評のあったこの店で、筆者が最後に選んだメニューは「チャーハンランチ」。

一人で訪れてもたくさんの種類が味わえる満足メニューでした。最後の一品に選んだ肉料理はジューシーなから揚げでした。

から揚げ、実は栄養成分優等生です!

鶏肉は、体内では合成できない「必須アミノ酸」を含む良質なタンパク質で、ツヤのある健康的な美肌を保つのにとても役立ちます

肉汁たっぷりのから揚げを楽しく食べて、疲労回復や筋肉増強を目指しましょう!

昭和の文豪や著名人に愛された広東料理店

またひとつ店の灯が消える。東京・有楽町のガード沿いにある中華の老舗「慶楽」だ。

1950(昭和25)年創業の広東料理を出す老舗で吉行淳之介や池波正太郎といった昭和の作家がひいきにしていた佳店である。

名物メニューも無数にある。

一般的には春巻(メニュー名は「海老巻揚」)の名店として知られるが、吉行淳之介は牡蠣油の牛肉焼きそば(「●(=虫へんに豪)油牛炒麺」)を好んだという。

同じ「牛肉」でも牛肉つゆそば(「滑牛湯麺」)も名物として知られる一杯、シューマイ(「焼賣」)なども捨てがたい。

そんな店で選ぶ最後の一食となると難しい。だが悔いを残さぬ一食となればワンプレートの「炒飯ランチ」か。

プレートの上に型で抜かれた炒飯が鎮座し、手前にメーンの肉や卵を使った日替わりの主菜、奥に青菜炒めなどの副菜、それにスープと胡麻団子がつく。

一人で訪れてこれだけの種類を食べられるメニューが炒飯ランチなのだ。

肉料理に定評のあった「慶楽」、最後の炒飯ランチの主菜に選んだのは「から揚げ」

閉店までの営業日が残り10日を切ったある日、慶楽を訪れた。炒飯ランチを注文すると、女将さんから「今日はから揚げか、カニ玉か、チャーシューね」と主菜の選択肢。

「から揚げでお願いします」と即答した後、店内をぐるりと見渡す。僕と同じような一人客が多く、目の前の皿だけでなく、この空間を慈しむように味わっている。

普段より少し長い待ち時間を超えて、炒飯ランチはやってきた。

香ばしく揚がった巨大なから揚げにかじりつくと、内側からは湯気が立ち上り、その向こうに鶏肉の白い柔肌が霞んで見える。

顎に力を込めると、きめ細かい筋繊維の間からどこか懐かしい味わいの肉汁があふれる。

ガリッと脳天に響くような食感の衣も、弾力と肉汁という肉々しさを備えた身肉も口内を歓喜させ、心を躍らせてくれる。

日によって主菜は酢豚、鶏肉のしょうゆ煮だったりするが、そこは肉料理には定評のある慶楽。ハズレはない。営業は2018年の年末まで。

別れを惜しむファンが列をなし、店は鳴りっぱなしの電話を取る暇もないほどてんてこ舞いだった。

閉店の張り紙に「一旦」と添え書きがあった。いつかまたこの味に会えますよう。

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