テストステロンにも効果あり?「栄養の宝庫」ローヤルゼリーの働きとは

テストステロンにも効果あり?「栄養の宝庫」ローヤルゼリーの働きとは

ローヤルゼリーは、その名の通り女王蜂だけが生涯にわたって食べ続ける特別食です。働き蜂の数十倍ともいわれる女王蜂の生命力を支えているローヤルゼリーは、人間にとっても貴重な「栄養の宝庫」です。

そんなローヤルゼリーには数多くの健康増進効果があると報告されていますが、実はテストステロンの分泌にも無関係ではないというのです。美容効果も抜群といわれるローヤルゼリーですが、男性にも有用なのでしょうか。

ローヤルゼリーとは?はちみつとの違いは?

女王蜂だけが食べるということから、ローヤルゼリーは「最高級のはちみつ」「はちみつの旨味を凝縮したもの」といった誤解をされることも少なくありません。

はちみつは、働き蜂が集めてきた花の蜜が巣の中で加工、貯蔵されることで甘みを増したもので、働き蜂自身が食べるものです。対してローヤルゼリーは、女王蜂に食べさせるために働き蜂の体内から分泌される成分です。

ローヤルゼリーとはちみつ、成分の違い

はちみつの成分は、糖質が3/4を占めています。残りの大半は水分で、タンパク質やビタミン、ミネラル類は微量です。ローヤルゼリーの成分は2/3が水分であり、タンパク質や糖質、ミネラル類、ビタミン類がバランスよく含まれています。

成分の面から両者の違いを簡潔に説明すると、ローヤルゼリーの方がはちみつより糖質が少なく、タンパク質を豊富に含んでいるといえるでしょう。ローヤルゼリーには、人の体内で合成できない9種類の必須アミノ酸がすべて含まれ、タンパク質の合成に必要なビタミン類も、はちみつより豊富に含まれています。

こんなにある!ローヤルゼリーの健康効果

ローヤルゼリーとは?はちみつとの違いは?

はちみつを摂取する働き蜂の寿命が1カ月であるのに対して、女王蜂は3〜5年間生きるといわれています。そのため「長寿の秘訣はローヤルゼリーにあり」と考えられ、さきほど紹介した成分の分析に加え、健康増進効果についての研究が進められてきました。その健康効果のうち、代表的な5つを紹介しましょう。

ローヤルゼリー効果①筋肉量

筋肉はタンパク質で構成され、そのタンパク質は20種類のアミノ酸によってできています。アミノ酸は体内で合成できるかで分類されます。合成できる11種類が非必須アミノ酸、合成できない9種類が必須アミノ酸です。

必須アミノ酸は食事から摂取する必要がありますが、ローヤルゼリーには9種類すべての必須アミノ酸が含まれています。また、タンパク質を合成するために必要なビタミンB群も含まれているため、筋肉量を維持する効果が期待できます。

筋肉量が減少すると関節痛や腰痛の原因になり、高齢者なら寝たきり状態につながることもあります。適度な運動とともに、ローヤルゼリーで栄養面からサポートするのもよいでしょう。

ローヤルゼリー効果②高血圧、動脈硬化

血圧が高いと、血管に負担がかかって動脈硬化が進行する原因になるほか、脳梗塞や心筋梗塞といった疾患につながる恐れがあります。ローヤルゼリーに含まれるペプチド(アミノ酸が結合したもの)の中には、血圧の改善効果が期待できるものが含まれていることが近年の研究でわかっています。

動脈硬化は血液中の悪玉コレステロールが血管の内壁に沈着していくことで進行しますが、ローヤルゼリーにはコレステロールを下げる作用があります。ウサギに高コレステロール飼料を与え、「ローヤルゼリーを与えたグループ」と「与えなかったグループ」に分けた研究では、ローヤルゼリーを与えたグループの血中コレステロールが減少したと報告されています。

ローヤルゼリー効果③糖尿病

ローヤルゼリーには糖尿病の予防効果もあります。

日本国内で行われた動物実験では、肥満性糖尿病マウスに対してローヤルゼリーを与えたグループと与えなかったグループで5週間観察をした結果、ローヤルゼリーを与えたグループでは体重の減少と血糖値の減少が報告されました。
(参考文献:国産ローヤルゼリーの肥満性糖尿病マウス(KK-Ay)における肥満抑制効果並びに」高血糖降下作用機構に関する研究

ローヤルゼリー効果④骨粗しょう症

骨粗しょう症は、骨密度が低下して骨折しやすくなる病気です。骨を作る材料にはカルシウムだけではなくコラーゲンもあります。

コラーゲンはタンパク質の一種。そのため、アミノ酸が豊富なローヤルゼリーを摂取することも、骨粗しょう症予防に効果があると考えられています。
(参考文献:骨形成促進材、骨粗鬆症予防剤及びコラーゲン合成促進剤

ローヤルゼリー効果⑤ストレス

ストレスによって誘発される身体的、精神的障害に対しても、ローヤルゼリーが効果的であることが報告されています。

また、ローヤルゼリーの投与量が多いほどストレスによる強迫性が軽減しているとの実験結果も出ています。
(参考文献:ストレスとローヤルゼリー,ミツバチ科学

ローヤルゼリーとテストステロンの関係は?

健康増進や維持の面で数多くの効果を発揮するローヤルゼリーですが、さきほど紹介した効果の中にテストステロンの項目はありません。つまり、ローヤルゼリーを摂取しても直接テストステロン値が上昇するわけではありません。

しかし、生活の中にローヤルゼリーを取り入れることで、テストステロンを減らさない、または自然に増える環境づくりにつながる可能性があります。

テストステロンは減っていくもの

まず理解しておく必要があるのは「テストステロンは減っていくもの」ということです。テストステロンは思春期になると分泌量が増え、20代をピークにその後はゆるやかに減少します。しかし、40代になって急激に減ったり、逆に高齢者になってもほとんど減らなかったりと、減り方には個人差があります。

野球の世界では、剛速球のことを「ボールが浮かび上がる」と例えることがあります。手を離れたボールのスピードが増すことはありませんが、減速の度合いが少なければ、そのように感じることもあるそうです。テストステロンについても、同じではないでしょうか。男女別、年代別のテストステロンの標準値や、その推移などを【テストステロンの男女別・年齢別の基準値とは】に詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。

ローヤルゼリー効果でテストステロンの減少を抑制

テストステロンの減少要因は加齢が第一ですが、そのほかにもテストステロンの減少を促す要因として、ストレスや睡眠不足、運動不足、過度な飲酒、喫煙などが挙げられます。簡単に言えば、生活リズムの乱れが大敵ということです。

逆にテストステロンの分泌を促進するのが、筋力トレーニングです。筋トレと言ってもジムに行く必要はなく、自重による腕立て伏せやスクワットでも効果が得られます。そして、筋トレとくればタンパク質です。十分にタンパク質を摂取することで、テストステロンが分泌されやすい環境につながります。

ストレス症状緩和やアミノ酸補給

そこで、ローヤルゼリーの出番です。テストステロンにとっての大敵、ストレスによる症状を緩和する効果がローヤルゼリーにはあります。また、アミノ酸を十分に摂取して筋トレと組み合わせれば、テストステロンの分泌にとっては、よりよい状態が整えられそうです。

タンパク質のほか、脂肪やミネラル類、ビタミン類などをバランスよく摂取することも、テストステロンの分泌には欠かせません。必要な栄養素ごとのサプリメントもありますが、多くの栄養素を一度に摂ることができるローヤルゼリーは、食事による栄養管理をサポートする存在として適しています。

ローヤルゼリーを摂取する際の注意点

ローヤルゼリーが持つさまざまな効果について紹介してきました。それでは、テストステロンの分泌を保っていくためには、どのようにしてローヤルゼリーを摂取していけばよいのでしょうか。

生活習慣改善とローヤルゼリー効果を組み合わせる

ローヤルゼリーの過剰摂取には気をつけよう

さきほども紹介した通り、テストステロンにとっての大敵はストレスや生活リズムの乱れです。バランスの良い食事と運動習慣、十分な睡眠時間など、生活習慣を改善することでテストステロンを低下させるリスクを減らすことができます。

ローヤルゼリーによって、テストステロンが直接的に増えるわけではありませんが、生活習慣を見直したうえで、ローヤルゼリーで栄養補助をすることによって、テストステロンが分泌されやすい体質を作っていきましょう。

過剰摂取には気をつけよう

「生ローヤルゼリー」として原乳も販売されていますが、ローヤルゼリーはカプセルやドリンクに加工されて流通していることが大半です。酵素を分解することによって、タンパク質を効果的に摂取できるように加工されている商品もあります。

手軽に摂れるローヤルゼリーですが、過剰摂取には注意が必要です。ローヤルゼリーは、効きすぎると出血が止まりにくくなる場合があります。商品ごとに決められた量を守って摂取するようにしましょう。

まとめ

ローヤルゼリーの効果について紹介してきました。働き蜂に対する女王蜂の大きさを見れば、「栄養の宝庫」と呼ばれ、神秘的な魅力を持っていることにも納得できますよね。テストステロンにとっての大敵である栄養不足やストレスに対して、ローヤルゼリーがピッタリということもわかりました。

テストステロンの減少を防ぎ、分泌されやすい環境を作るには、まずは生活環境を見直してみましょう。その過程でローヤルゼリーの効果を組み合わせることで、活力みなぎる生活を取り戻しましょう。

  • 参考文献
    ・ローヤルゼリーの社会医学的意義 https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030600327.pdf
    ・ローヤルゼリーの一般化学成分について https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010250527.pdf
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