男性にとって最も大切な「睾丸」を元気に保つ方法

堀江メソッド筋トレ20221214/TENGA精子観察キット

睾丸は副腎という臓器から指令を受けてテストステロンと精子を作ります。この睾丸が正常に働くことが男性にとって大切であることは言うまでもありません。

睾丸は血行がよい臓器で、温度の変化や圧迫に敏感です。また、体温より少し低い35度で最も活発に働きます。他の臓器とは違い、陰嚢の中に入り体内から外に出ているのは睾丸の温度を体温より下げるためです。

逆に睾丸の温度が下がりすぎたときは陰嚢が収縮し、睾丸を体の中に引き上げて温度を上げようとします。男性ならよくおわかりだと思います。

睾丸で作られた精子は「精巣上体」と呼ばれる管に蓄えられ、性的刺激を感じると脳が指令を出し、「精管」という管に流れ、「精管膨大部」という器官に運ばれます。そして「精嚢」や「前立腺」からの分泌液とともに精液となり、ペニスから体外へと放出されます。精液に占める精子の割合は1%に過ぎませんが、精子の数としては2億~3億個にも達します。

思春期以降、精子はつねに新しく作られ続けます。健康な男性では1日に約1億個の精子がつくりだされると言われており、生涯では1兆個ほどがつくられることになります。そして、加齢とともに睾丸は少しずつ小さくなり、男性ホルモンをつくる力も緩やかに低下していきます。

では、睾丸を元気に保つためにはどんなことに気をつければいいのでしょうか。


①圧迫をさける

股間を長時間圧迫することによって睾丸周辺の血流が悪化し、その働きに悪影響を及ぼす可能性があります。デスクワークなどで長時間座る際は股間を圧迫していないか意識して、こまめに股関節のストレッチなどを心がけるのがいいでしょう。バイクや自転車の運転も股間を圧迫しやすいので要注意です。


②温めすぎない

睾丸は温かいところで働きが弱まります。下着は通気性の良いものが望ましいですね。また、熱いお風呂に長時間つかったり、サウナに長時間入るのも睾丸には良くありません。頭寒足熱で足元を温めるのは良いことですが、睾丸付近まで温めすぎるのは避けましょう。


③定期的に射精をする

射精をしない(禁欲)状態はテストステロン値を高く維持できますが、その状態を続けすぎると睾丸が精子とテストステロンの生成を弱めてしまうので要注意です。1週間に1-3回、射精することが望ましいです。

ただし、射精のタイミングとして、1日で最もテストステロンが高い朝に行うのは望ましくありません。その日の活動のために前夜に備えたテストステロンを下げてしまい、1日を低テストステロン状態で過ごすことになってしまいます。


④睾丸に良い食材

亜鉛は造精機能を促進したり、精子を元気にしてくれる栄養素です。亜鉛が豊富に含まれる食材としては牡蠣、牛肉、豚肉があります。また、ラムやマトンの羊肉に含まれるL-カルニチンも睾丸の働きを促進します。

【一般社団法人1UP学会】 男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を東京都千代田区の日比谷国際クリニック(http://www.hibiyakokusai.or.jp)で実施している。

【写真】はTENGA社のスマートフォン用精子観察キット


■堀江メソッド

睾丸周辺を圧迫しないことを紹介しましたが、下着をトランクスにすることも圧迫を解消する簡単な方法です。リラックスしたい時間にはトランクスの着用を試してみてください。これはEDの予防改善にも効果的です。





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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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