サザエさん一家の男性陣のテストステロン値を分析する

堀江メソッド2022年6月20日

今回は、家庭での立ちふるまいや職業とテストステロンの関係を、サザエさん一家の男性陣をサンプルに見ていきたいと思います。

まずは一家の主人、磯野波平さんはテストステロンが高いと思われます。常に食卓の真ん中に座っていますね。これは一家の長であることをわかりやすく表しています。昭和の時代、一家の主はいつも居場所が決まっていました。「寺内貫太郎一家」も同じです。

令和の時代も放送は続いていますが、波平さんはいまだに家事を一切しないのも不思議ですね。家では何もしない、これが昭和の時代の男性でした。

では、マスオさんはどうでしょう。お婿さんのマスオさんはとても優しい穏やかな性格で、いわゆる“いいひと”として描かれています。サザエさんを筆頭に、キャラクターの濃い大家族の磯野家の中で生活していると、気苦労も多いかもしれません。

自分の主張をすることがテストステロンの分泌を促しますので、いつも”いいひと”だけだと、テストステロンが下がってしまう心配もあります。

しかし、マスオさんは屈託がないですね。実は家庭では波風を起こさずに外で仕事をしなやかにこなしているのかもしれません。

テストステロン的に見て面白いのが、ノリスケさんです。原作ではノリスケさんの職業は新聞記者です(アニメ版では出版社の編集者)。

記事ネタは他の誰かから与えられるのではなく、自分の足で獲得しなければなりません。この、獲物を狩るとも言える行為は”狩猟のホルモン”であるテストステロンを高めます。これが高くないと、新聞記者は務まりません。アニメでのノリスケさんは超有名作家の伊佐坂先生の編集担当にまで上り詰めていますから、仕事ぶりも優秀なのでしょう。

しかも、ノリスケさんは伊佐坂先生宅の隣にある磯野家に、休憩中に押しかけて平気で昼寝をするような、おおらかな性格です。他人にどう思われようと気にしない様子です。

この”鈍感力”もテストステロンを維持するには大切な要素です。テストステロンが高い人は、他人の評価を気にせず無駄にクヨクヨしない、良い意味で鈍感な人が多いのです。

こうした漫画のキャラクターにテストステロン度のツッコミを入れてみるのも面白いですね。

【一般社団法人1UP学会】

 男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を東京都千代田区の日比谷国際クリニック(http://www.hibiyakokusai.or.jp)で実施している。


【堀江メソッド】

テストステロンは”狩猟のホルモン”です。オスは外で狩りをして、獲物を持って帰り、家では明日に備えて休息するのが本来の本能です。

したがって、男性が家事をすることは高度な知性や文化によるものと言えます。アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏やアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は食器洗いが趣味という話もあります。

家事をすると、どのような獲物が得られるのか? 現代の“シン・男性”は考える必要がありますね。

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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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