テストステロンが異常に低い人の「病名」は?

堀江メソッド筋トレ20220126/

テストステロンは血液の中では98%はタンパク質と結合しており、働かない状態になっています。残り2%はテストステロンが単独で存在している状態で、「遊離(フリー)テストステロン」と呼ばれます。からだの中で実際に働いているのはこのフリーテストステロンです。

血液中のテストステロンの全体量は総テストステロンと呼ばれています。総テストステロン値は、予備力を入れたテストステロンレベルを表しており、フリーテストステロンは刻々と変化する活動中のテストステロンと考えてよいでしょう。

血圧や血糖値は年齢に関係なく正常な範囲が決まっています。これは正常値を外れると生命の危険があるからです。ところが、テストステロンは仮にゼロになっても命に別状はありません。ホルモン値は個人差が大きいので、正常値を決めにくいという事情もあります。

そこで、男性全体でのテストステロン値の分布を調べて、下位5%は「異常に低い」とみなしています。つまり、これが「LOH(ロー)症候群」というわけです。実際この基準に一致して性欲の低下やED(勃起機能障害)がみられています。

LOH症候群の診断は泌尿器科やメンズヘルス外来、男性更年期外来を専門としている医療機関で行っています。日本メンズヘルス医学会のウェブサイトには全国の専門医リストが掲載されていますので、参考にしてください。

【一般社団法人1UP学会】

男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を日比谷国際クリニック(東京都千代田区)で実施している。


【堀江メソッド】

「もうトシだから」とよく言いますが、必ずしも高齢だからテストステロンが少ないとはかぎりません。80歳なのに20歳の若者より高い人もいます。とはいえ、やはり加齢とともにテストステロンの値が下がっていくことは事実です。60歳以上の人の2割がLOH症候群と言われています。体の不調を感じたら泌尿器科への通院を選択肢として思い出してみてください。詳しくは『LOH症候群』(角川新書)をご覧ください。

【協力】 日比谷国際クリニック(東京都千代田区)=http://www.hibiyakokusai.or.jp/

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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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