「胸を広げるだけ」でテストステロンは簡単に上げられる

堀江メソッド筋トレ20220112/コブラのポーズ

ヨガがブームです。街にはヨガ教室やホットヨガなどの看板が増えています。自宅でヨガを実践している人も多いようです。

ヨガにはマインドフルネスや有酸素運動、レジスタンス運動などの要素が詰まっています。優れたストレス解消法でもあるので、いわゆる健康経営を行っている会社では、ランチタイムにヨガセッションを提供しているところも増えているそうです。

ヨガにはポーズ、呼吸、瞑想という3つの要素があります。独特のポーズをとることで全身の筋肉の強化とストレッチを同時に行い、筋肉は緊張とリラックスを繰り返します。深く穏やかな呼吸を意識することで心を落ち着かせ、メンタルをよりリラックスさせます。

また、ヨガのポーズを取っていると、感覚や思考、感情に対する気づきが生じることも多いようです。気づきによって、心を「今」という瞬間に戻すことができます。これはまさにマインドフルネスです。

精神的ストレスや身体的緊張が緩和されると、考える力や記憶力が向上し、よりシャープで、まとまった思考ができるようになります。副交感神経も活発化し、ストレスホルモンであるコルチゾール値が下がります。コルチゾールが下がると、不快な感情を抑えるために食べ物に手をのばすことが減り、過食をしなくなります。

さらに、不安な感情に、より効果的に対処できるようになります。当然、テストステロンも上がります、中でも「コブラのポーズ」=写真=はテストステロンを上げる効果が高いと言われています。

ハーバード大学のエイミー・カディー教授は、胸を大きく開く姿勢を2分間続けるとテストステロンが上がり、胸を閉じる猫背の姿勢はコルチゾールを上げるとを報告しています。「コブラのポーズ」も大きく胸を開きます。姿勢や筋肉の使い方が、ホルモン分泌に関係するというのは興味深いところです。

これから大きな舞台に立つというときは、肩甲骨を引いて胸を張る姿勢を取ってみましょう。

【一般社団法人1UP学会】

男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を日比谷国際クリニック(東京都千代田区)で実施している。


【堀江メソッド】

ヨガをやると、体のエネルギーの中枢が覚醒するともいわれています。定期的にヨガを行っている人は心拍数が低く、からだがストレスに対して柔軟に対応できるようになります。また、ヨガをやった後は脳のガンマアミノ酪酸の値が高くなるのでぐっすり眠れるようになります。詳しくは『LOH症候群』(角川新書)をご覧ください。

【協力】 日比谷国際クリニック(東京都千代田区)=http://www.hibiyakokusai.or.jp/

  • はてなブックマークに追加

この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


RECOMMEND

-AD-