うつ病の裏にLOH症候群が隠れているかも?テストステロンアップで吹き飛ばそう

堀江メソッド筋トレ20211215/うつ病イメージ
現代の日本では就労者の3%がうつ、さらに1%の人が休職しているそうです。これだけでも大変な数字ですが、ストレスの強い職種ではもっと多くの人が休職しているのではないでしょうか。

ストレスチェックの普及や抗うつ薬の進歩で、早期に「うつ病」が診断され、多くの人たちが短期間で“心の風邪”を治せるようになってきました。しかし、回復後に以前と同じ活力と意欲で仕事ができている人は必ずしも多くありません。

うつ病の病後ということで、「ストレスが少ない職場」に回される人も多くいます。重大な決断を求められる機会が少なくなった一方で、バリバリと仕事をしていた時と比べると物足りなく、寂しく感じる人もいるでしょう。ストレスも少なくなり、抗うつ薬も飲んでいるのに何で頑張れないのだろう、と思い込む人も少なくないようです。

これは実は、テストステロンが戻っていないことに起因しているかもしれません。うつ病の原因はさまざまですが、テストステロンが低いとうつ病になりやすく、実際に中高年のうつ病患者はテストステロンが低いことも確認されています。

もちろん、うつ病患者の全員がテストステロンが低いわけではありませんが、うつ病と診断された人は、テストステロン値を測ることをお勧めします。

抗うつ薬を飲んでも気分が良くならない、抗うつ薬の量がどんどん増えてきたという男性は、往々にしてLOH症候群(加齢性腺機能低下症、男性更年期障害)が隠れていることもあります。抗うつ薬は気分の落ち込みや不安をやわらげるものですが、それ以上の社会性や仕事に対するやる気、ほかの人に興味を持つなどの「積極性」をもたらすとは限りません。

うつ病は心の問題、とだけ思わずに、さまざまな角度からの治療を試してみてください。

【一般社団法人1UP学会】

男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を日比谷国際クリニック(東京都千代田区)で実施している。


【堀江メソッド】

テストステロンが下がっているうつ病患者さんはテストステロンを外部から補給することで半数以上の人が改善します。病後、以前のやる気がなかなか戻らないという人はぜひ一度メンズヘルス外来などにご相談ください。

【協力】 日比谷国際クリニック(東京都千代田区)=http://www.hibiyakokusai.or.jp/

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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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