驚愕!ストレス抱えた妊婦の男子はEDや鬱の可能性高い

堀江メソッド筋トレ20211020/妊娠イメージ

過度な緊張や精神的ストレスはテストステロン生成の大敵です。

男性の場合、テストステロンは主に精巣で作られますが、精巣に「作れ」と命令するのは脳の下垂体です。下垂体の上に視床下部という器官があります。これは感情や知覚など、さまざまな情報が集まってくる脳の中でも非常に重要な器官です。人間が強いストレスを感じると、この視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRF)が出てきます。CRFが出ると、下垂体では精巣を刺激するホルモンが減り、その結果、精巣でテストステロンが作られなくなってしまうのです。

男性のストレスが増えるとテストステロンが下がってしまい、「何をするのにも腰が重いなぁ」といった活力の低下につながります。それは男性特有のものではなく、ある時期の女性にも大きな影響を及ぼします。

妊娠中の女性が大きなストレスを抱えると、おなかの赤ちゃんが将来、うつになる危険性が高まるという可能性が出てきました。米ペンシルベニア大学の研究で、妊娠中のマウスにストレスを与えて生まれてきた子供を調べたところ、ストレスを与えなかった母体の子供に比べてテストステロン値が低いという結果が出たのです。

その影響は子の代だけでなく孫の代まで及びました。この研究結果はオスのマウスにしか確認できていませんが、妊娠中に大きなストレスを経験した母親から生まれた男子も、その子からできた男子もテストステロンが低く、うつやED(勃起不全)などの症状が出る可能性が高くなるというのです。

【一般社団法人1UP学会】

男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を日比谷国際クリニック(東京都千代田区)で実施している。


【堀江メソッド】

健やかな赤ちゃんが生まれてくるために環境を整えることを胎教と言いますが、母親が健やかな環境にいることが最も大切です。別の研究では親からの毛づくろいが少ないマウスほどストレス耐性が低いことも分かっています。愛情が足りないと将来うつになる可能性が高くなるということも頭の片隅に置いておいてください。


【協力】

日比谷国際クリニック(東京都千代田区)=http://www.hibiyakokusai.or.jp/



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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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