【第一人者監修】朝の運動がテストステロンを高める

堀江メソッド筋トレ20210512/テストステロンの日内変動グラフ

定期的に筋力トレーニングを行い、食事にも気を配って生活しているのに、「どうして20代の頃の体型を取り戻せないのだろう?」と悩んでいる人は多いと思います。

その原因の1つとして、主要な男性ホルモンであるテストステロンが低下している可能性が考えられます。

男性のテストステロンは20代にピークを迎え、その後は下降していきます。健康な男性の血中テストステロン濃度は350〜1000ng/dLが正常といわれていますが、この値が低下すると筋肉量が減り、太りやすくなります。

さらに急激に低下すると、以前に当欄で取り上げたLOH(ロー)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群=男性更年期障害)となり、心身にさまざまな症状が出てきます。【テストステロンの男女別・年齢別の基準値とは】で男女別、年代別のテストステロンの標準値や、その推移を解説していますので、合わせてご覧ください。

加齢とともに筋肉が落ちた、筋肉が付きにくくなってしまったという人は、まずはテストステロン血中濃度を測ってみることをお勧めします。

テストステロンをアップする運動については、以前の「堀江メソッド」の欄でも紹介されましたが、運動する時間帯によって効果が違うようです。テストステロンのアップという側面から考えると、数値が一番高くなる朝にトレーニングを行うのが効果的です。

グラフのように、テストステロン値は朝が高く午後から夜にかけて下がっていきます。朝一番は元気が出るのは、これが1つの要因なのかもしれません。最近は24時間開放されているジムも多いので、朝方のトレーニングに変えるのも良さそうです。

現在、当欄の堀江重郎教授のご指導のもと、当ジムT-REVOに通っている会員様をモニターとしてトレーニング前後に唾液を採取し、年齢や運動の内容によってどのようにテストステロン値が変化するのかを検証しています。日本初の試みで得たさまざまな測定データをもとに、より効果的なトレーニングを紹介していきます。ご期待ください。

【堀江メソッド】

テストステロンは血液の中では2%のみが働いており、残りの98%は在庫分として血液のタンパク質とくっついています。したがって、テストステロンの総量は同じような生活習慣ではある程度一定で、基本的なレベルを示します。

堀江重郎

唾液にはタンパク質とくっついていないテストステロンだけが含まれてきますので、唾液検査では血液中で実際にからだに働く2%分のテストステロンとほぼ同じものを測定できます。

唾液中のテストステロンは1日のうちでも刻々と変化し、朝が高く、夕方に低くなり、睡眠中にまた回復します。今回の唾液検査でテストステロンを測定すれば、健康管理にも役立てることができます。


【グラフ】 テストステロンの世代別の日内変動。この検査では60代以上よりも都市部の40-50代サラリーマンのほうがテストステロンが低かった

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この記事のライター

田島 寛規

田島 寛規

Green Room Products 代表取締役。1975年、東京都生まれ。97年、日本体育大学卒業後、整骨院、病院勤務を経て独立。千葉県柏市の「Green Room柏の葉整骨院」を中心に、Green Room 整骨院グループ、トレーニングジム「T-REVO」やデイサービス「せかんどはうす」、東京.渋谷にパーソナルボディサロン「Natural Bone Technique」、北区にフランチャイズの「王子整骨院」などを展開。


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