性について発信している私が吉原遊郭跡を訪ねて思ったこと
人生で初めて吉原遊郭跡に行きました。
19歳で吉原に売られた花魁の森光子さん(女優とは別人)による著書『春駒日記 吉原花魁の日々』(朝日文庫)を1年ほど前に読みました。性について発信している身として、回ってみたかったのです。偶然近くで予定があり「この機会を逃すまい!」と散策することにしました。
まず訪れたのは、吉原大門の「見返り柳」。歌舞伎や落語などでも有名ですよね。遊んだ男性が、名残を惜しんで振り返ったことから呼ばれるようになったようです。
続く、「五十間道(ごじゅっけんみち)」は綺麗にS字カーブになっていてその先が見えません。将軍や大名が街道を通る際に遊郭を見渡せないようにするための配慮だったようです。
吉原遊郭付近まで近づくと斜面があるのですが、この斜面は「お歯黒どぶ」と呼ばれる吉原の周りを囲んでいるお堀の跡。もともとお歯黒の残りを捨てていたからこの名前がついたそうで、この堀により遊女たちの脱走を阻んでいました。
当時は借金のカタに売られてしまった女性が多く働いていたので、女性が逃げ出さないようにするための管理は、特にしっかりしていたのですね。入り口の「吉原大門」は、男性こそ出入りが自由で冷やかし客も多かったといいますが、女性は別。遊郭から出るには、料理店で働く女性でも芸者の女性でも通行手形が必要でした。
現世では、さまざまな女性たちが声をあげてきた積み重ねで、セックスワークを強制されることはほぼなくなったと思います。ただ、当時の性産業にまつわる暗い印象は染み付いているのか、「性産業を選ぶ人は何かしら暗い事情がある」と思われてしまうことも少し寂しいなと思います。
初探訪の締めくくりは、吉原神社へ。遊郭の守護神として祀られていたようですが、女性たちはどんな思いで手を合わせていたのだろうかと、思いをはせました。そして、もっと深く遊郭の歴史を知ろうと決意しました。
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
RECOMMEND
-AD-
YouTubeセミナー
-
視聴無料 セミナー
〜アメリカでのテストステロン補充療法〜
詳しくはこちら -
「男塾」配信セミナー特集
-
【共催】DANTES
-
【後援】日本Men's
Health医学会 -
【後援】日本抗加齢
医学会
ダンテス人気記事
2021/01/20
マスターベーションで男性器疾患を発見、実益も兼ねた最新「自慰マシン」
2020/04/01
AV男優になるにはどうすればいいですか【教えて!いろは先生】
2021/09/20
自毛植毛術後の後頭部はどうなる?どれぐらいで生えてくる?
2020/09/17
自毛植毛で後悔! 施術リスク(副作用や後遺症)に潜む悲劇…
2020/04/03
中高年を襲う男性更年期障害チェックリストと高める術
2021/10/09
中高年の性生活の実態調査公表
2020/04/02
ED(勃起不全)は実は大病のサイン、見逃すと怖い事態に
2020/04/02
ED治療薬とは?仕組みから効果まで徹底解説
2020/07/31
ED治療のオンライン診療とは?対応しているクリニック5選
2021/10/16
あなたのLINE、女の子をイラ立たせる「おじさん構文」になっていませんか?
2020/06/12
包茎の種類とそれぞれの手術・治療方法を分かりやすくご紹介
2020/04/03