同性カップルの権利、どの程度認められているかご存じですか?
俳優の西島秀俊さんと内野聖陽さんがカップルを演じる「劇場版 きのう何食べた」が評判を呼んでいますね。私は、テレビ東京系の連続ドラマを配信でイッキ見しました。お二人の仲の良さにキュンキュンしながら、改めて同性カップルについて考える機会になりました。
東京では自治体が同性のカップルを「結婚に相当する関係」と認める制度『パートナーシップ制度』が2015年から、渋谷区と世田谷区で始まって以来、注目が集まっています。実際はどのように活用されているのでしょうか。
認定NPO法人「虹色ダイバーシティ」代表・理事長の村木真紀さんによると、パートナーシップ制度は、現在130の自治体が導入し、利用者は2277組いるそうです(同団体調べ、2021年9月30日現在)。
着実に増えてはいるものの利用者はまだそれほど多くはないようです。これはパートナーシップ制度が婚姻制度とは異なり、とくに生活上のメリットが大きくないこともあります。現状では、お互いがパートナーであることを登録したカードが受け取れるという“証し”として価値はありますが、法律婚で得られる権利のほとんどは認められていないようです。
活用した方の声には、「パートナーシップ宣誓をしたことで、病院で手術の同意書を書くことができ、立ち会いが認められることが増えた」「生命保険で保険金受取を宣誓をしているパートナーにしたいと申し出たら、すんなりOKになった」など前向きのものもあります。一方で、「休職中のため、パートナーの扶養に入りたいが入れない。法律婚で受けられる税制面の優遇が受けられない」「企業のちょっとした家族割より、きちんとした国の制度が必要」という声もあります。
今後、導入する自治体が増えていく中で、当事者の声をよく聞き、具体的な権利が認められるようになることを願っています。ドラマの世界が現実になる日は近いのでしょうか。
(参考「月刊TENGA」サイト)
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
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