「性」についての子供の罪悪感や疑問にどう答える?
子供のころ、性について悩んだことはありますか?
私は物心ついたころから、性について触れることに罪悪感がありました。悩みがあっても、なかなか人に相談できませんでした。
小学校の保健体育の授業で受精の仕組みを学んだものの、リアルなセックスのイメージから程遠かったことを記憶しています。何だか、化学実験の一つのようで身近なものとして考えることができませんでした。
その後、友人たちとセックスの話をするときも、ちゃかしたり、面白ネタとして話すことが多かったのです。たとえば、「野球部の倉庫にエロ本が隠されていたよ」とか、「どこかの先輩と同級生がそういう関係になったんだって」という話を聞いても、面白ネタとして触れていました。
たまに真面目に話すことがあったのは、「どうしよう、妊娠したかも」という友人の相談話。もし妊娠していたら、一大事ですよね。セックスとはどういう人とするべきものなのか、避妊はどうすればいいかという理屈は頭でわかっていても、肝心の「相手が避妊を拒んだらどうすればいいのか」など実践的なことは何も教えられてこなかったと思います。
セルフプレジャーアイテムを手がける会社に勤めていた際、「自分で自分の性器を見るのが怖い」という女性の声も聞きました。性教育で、受精の仕組みは習っても、女性器について知る機会はあまりなかったように感じます。学校からすれば「家庭で教えるべきもの」。家庭からすれば「学校で…」だったのでしょうか。
そんな迷いの一つの解決策として、10代の若者が抱える性のモヤモヤにこたえるwebサイト「セイシル」は、とても良い試みだと思います。
サイトで伝えてきたことをまとめた『セイシル 知ろう、話そう、性のモヤモヤ 10代のための性教育バイブル』(KADOKAWA)という本も刊行されています。
子供を持つ親世代にはぜひ手にとっていただきたい中身です。
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
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