なぜ夫の姓を名乗らねばならないのか…?

2023/08/14

幸せおじさん2023年8月14日

私(工藤)は名字を変えたくなかったので、事実婚という形で結婚しました。もともとは夫に名字を変えてもらう方向で話をしていたのですが、途中から自分が嫌なことを相手に押し付けることがしんどくなり、いったん事実婚という選択をすることにしました。

厚生労働省のデータ(2021年時点)によると、結婚後に夫の姓を名乗る人は95%、妻の姓を名乗る人は5%。ほとんどのカップルは、当然のように男性側の姓を名乗る選択をしていると思います。

昔、友人の付き添いで行った結婚相談所で「女性側の名字にすることに抵抗がないか」という条件を入れた瞬間、半数以上マッチング数が減って苦笑いしました。自分の名字を変えたくないという選択肢をチェックした人たちは、自分がやりたくないことを相手に押し付けて、その代わりに何を与えてくれるのだろうと。でもきっと、そんなことを考えないくらい当たり前のように自分の名字を名乗らせていくんだろうなと、うらやましいなと思いました。

女性の方は、親が名字を変えることを許してくれないというケースは、1人娘だったり、後継者がほしい資産家だったり、何か大きな理由がない限りは、なかなか希望が通らないのに、なんで男性は特段の理由がなくても認められるのでしょう。以前、結婚の話になりかけた男性(次男坊)から「名字を変えることを、親は許してくれないだろう」と聞いたときも、「なんで?」とモヤモヤしました。そのたびに「絶対に私は名字を変えたくない」という思いがふくらみました。

2021年度に内閣府が行った調査によると、積極的に結婚したいと思わない理由について、「名字・姓が変わるのが嫌・面倒だから」と回答した方の割合は、20〜39歳の独身女性25.6%、独身男性11.1%でした。名字を変えたくないという女性って、結構いるんですよね。選択的夫婦別姓が認められていない今、せめて対等に「どちらの名字にするか」を話し合えるようになればいいなって思います。

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この記事のライター

工藤 まおり

工藤 まおり

フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。


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