企業を崩壊させる「間違ったSNS対策」とは?
ツイッター、インスタグラム、ユーチューブなどSNSが幅広い年齢層に浸透してきました。
私の場合、情報収集はツイッター、素敵なカフェを調べるときはインスタグラム、休日の暇つぶしにはユーチューブ、仕事の連絡はフェイスブックなど使い分けています。すっかり生活の一部となっている方は多いのではないでしょうか。
個人が直接アクセスして、自由に受け答えできるが故に、企業など情報発信する側にとっては“もろ刃の剣”。バズることもあれば、炎上するリスクも常に伴います。
最近では大手牛丼チェーン店の常務が、社会人向けの大学講座で若い女性に対するマーケティング戦略について言及した際に「生娘をシャブ漬けする戦略」などという言葉を用いたことで株価が下落するほど大炎上しました。常務は解任され、CMも一時自粛するなど大きな代償を支払うことになりました。
さらに、この会社では、外国籍を理由に新卒向け会社説明会への参加を断るメールを送っていたことが発覚。こちらもネットニュースで取り上げられ、イメージダウンに追い打ちをかけてしまいました。
2件ともマスコミに取り上げられたキッカケは個人のSNS発信です。大学講座を受講した方のフェイスブックでの発言や、面接をキャンセルされた就活生のツイッターが発信源でした。
各企業では炎上リスク対策のために、SNS担当者が社の情報発信に気を配っていることと思います。しかし、「オンラインでの発信には気をつけろ」という掛け声だけではダメです。内向きのSNS対策ではなく、会社全体として一人一人に真っすぐ向き合わなければいけない、という言わば当たり前のことがおろそかになっているのだと思います。
企業として耳障りの良いメッセージを並べても、内部までその思いや考えが浸透していなければ、絵にかいた餅です。社員のミスがSNS時代には加速度をつけて企業全体のイメージ崩壊につながってしまうのです。
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
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