夫婦の家事分担、どんな比率で分けるか?
果たして、収入が少ない方が、家事を多く負担するべきなのでしょうか。多くの夫婦は、親と同居せずに生活しているので、夫婦で「仕事」と「家事」を分担しなければなりません。しかし、この分担が意外と難しい。いったい世の中の夫婦は、家事分担をどうしているのでしょうか。
「収入に応じて振り分ける」というのも1つの考え方でしょう。たとえば、収入割合が男性と女性が7対3の比率であれば、男性が3割、女性が7割家事の負担をするということです。これは一見、わかりやすいですが大きな見落としがあります。「労働時間」や「疲労度」などが加味されていないからです。
男性が3割、女性が7割の家事負担になったとして、労働量が男性が1日2~3時間、女性が8時間だった場合、女性は仕事の後、家事をするとより負担がかかります。
このように単純に「収入」で分担を決めると、一方に負担が強くのしかかりストレスを抱えてしまう可能性があると思います。特に女性の場合は非正規雇用の割合も高く、収入が男性よりも低いケースが多いので「収入」で完全に分けてしまうと女性に不利になりがちです。
では、収入で分けずに家事を分担するとします。「仕事の時間が減って、夫婦の収入は減ってしまいます。それでもいいんですか?」という意見も聞きます。
この議論をする前に、まず自身のパートナーが仕事に対してどう考えているのかを聞いた方がいいと思います。
「収入」だけを軸にするのであれば、収入が低い側が仕事をセーブして家事や育児に専念した方がいいのかもしれません。もしその人がキャリアを望んでいるのであれば、収入の増減があったとしても本人の思いをくみ取ってあげることも大切だと思います。その際は1対1で、自身の希望を話し合うと争いになりかねません。お互いが目指す夫婦像を描きつつ、それに向かうためにはどういう状況が理想なのかを“チーム”として話し合うべきでしょうね。
この記事のライター
工藤 まおり
フリーランスライター。津田塾大学数学科卒。大手人材会社を経て、セクシュアルウェルネスメーカー、TENGAの広報に転職。女性向けセルフプレジャー・アイテムブランドirohaのPRなどに携わった後、この春フリーランスに。PR業務、恋愛・性・キャリアに関するコラムを執筆。
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