「ムダな苦労」が生じる人間関係は捨てていい

2020/11/24

男性力アップ術20200925/もう「ムダな苦労」はやめなさい!

「人生にはムダな苦労などない」と言われる。私はそれを200%信じない。なぜなら、私自身が「ムダな苦労」ばかりで、遠回りをしてきたからだ。今度生まれ変わる時には、もう少しうまくやりたいと思っている。



無駄な苦労はやめなさい

意味のないムダな仕事、ムダな物は、さっさと捨ててしまえばいい。だが、そう簡単にはいかないのが「人間関係」だ。自分にウソをついて「いい人のフリ」をしなければいけない。「人間関係」は、人生をどんどん憂鬱にしていく。


頭で考えず「物理的距離」をとる



すごい剣幕で文句を言う家族、ネガティブな長文を送ってくる知人、気がすすまない飲み会に誘ってくる友人。彼らにどう対応したらいいか?

まずは、モヤモヤ考えるのをやめて、部屋を出て電車に飛び乗り、物理的に遠く離れてみる。「出張中」「法事に来ています」「長期休暇で旅行中」などをSNSにあげ、返信をしない。距離が生まれるだけで心理的負担は減り、返信をしないことへの「罪悪感」がやわらぐ。この「罪悪感」を鎮められたら、半分成功だ。


「ノーレス」に罪悪感を感じるのは最初の1日だけ

物理的に遠く離れたついでにLINEやメールなどを見ない、返事もしない。メールに気づいていても、あえて見ない。

この行為に対し、最初は罪悪感を感じる。しかし、それは最初の1日だけ。2~3日返信しなければ「返事がない」が当たり前になる。時間が経過するごとに、互いの関係はいったんその状態で「安定」する。


「その人」なしでも生きられる選択肢を想像する

取引先や上司、あるいは家族らから大きなストレスを被る場合はどうするか? 彼らを「切る」ことはすぐには難しい。そこで「彼らナシ」の人生を歩むことを想像し、安心感を感じてみたりする。

すると気持ちがやわらぎ、心に余裕ができる。ここから、不思議なことが起きる。「彼らナシ」の生き方に必要な情報が飛び込むようになり、代わりに必要な物や人を少しずつ得られる生活に変わっていく。こうして徐々に、新しい生き方にシフトしていくのだ。


もつれた糸はほどかず、放置でいい

人間関係がこじれると、愛の深い人や真っ当な人は、そのもつれをほどこうとする。しかし、そこに自分の人生の時間を使う必要が本当にあるのかを冷静に考えたい。

下手をすると、仕事が手につかなくなるかもしれない。それよりは、一時的に冷酷に徹し、お金も時間もできてから改めて考えるほうがいい場合もある。時間という「薬」が効いて、相手の怒りが消える可能性もある。

「いい人」としてムダな苦労をするより、遠くから幸せを願い、放置する。それも一種の愛のカタチであり、正しい選択の1つだと思う。

ムダな苦労が生じる人間関係は“回収の余地”を残しつつも、いったん捨ててみることだ。




写真は潮凪洋介新刊『もう「ムダな苦労」はやめなさい! きれいごと抜きの人生のルール35』(海竜社) 


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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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