イヤな相手に言い返すべきか? やめるべきか?

2020/11/28

男性力アップ術20200918/イヤな相手に言いっ放しにさせない50の対応術

テレビドラマ「半沢直樹」の視聴率は「令和最高」だった。これを見て、「よし! 自分もバシッと言ったるぞ」と決意したものの、いざ職場に行くと上司が怖くて何も言えない視聴者も多いだろう。



言うか言わないか…シーソーゲーム

バシッと言えたらスッキリするし、ストレスも解消できる。しかし、実際は「評価が悪くなる」「出世できなくなる」「空気を台無しにしてしまう」などのブレーキが働く。私たちはこの「シーソーゲーム」のなかで一生漂い続けるしかないのだろうか?

私自身、会社員時代にバシッと言ってカドが立ち、2社ほど会社を辞めている。今となっては結果オーライだが、奥さんは『またか…』と頭を抱えていた。シーソーゲームを無視すると、こうなってしまう。

「言い放った後」の“備え″が大切

「言えるかどうか?」は、言い放った後の備えがあるかどうかかかっている。最悪の状態は「死」。相手が逆上して刀で切り付けてきても「OK」と思えればそれでいい。

しかし、実際は死ぬことはない。激怒させ、社内評価が悪くなっても「どうせ辞めるし」と思えば怖くない。取引がなくなっても「他で食っていける収入」があれば問題ない。

つまりは「言い放った後の備え次第」ということだ。半沢直樹では奥さんが「直樹が行くところならどこでもいいよ」と言ってくれている。半沢は安心して「正義」を貫ける。あなたも「言い放った後」の備えさえしておけば、言い返せるのだ。

言い返しやすいシチュエーションがある

自分が「言いやすいシチュエーション」に相手を引きずりこもう。酒の勢いを借りたほうが言いやすい、会議中が言いやすい、メールや電話が言いやすい、2人きりの静かな部屋が言いやすい…など、どのケースが言葉がスラスラ出るかを考える。

一番自然に言葉が出るパターンに気づくことが大事だ。

「透明な機械」になり、ムダを省くという方法

衝突により自分が金銭的に損する場合がある。その場合は、腹の中で『バカ野郎!』と思いながらも「透明な機械」になればいい。完全な演技をして、来るべき時を待つのだ。

「来るべき時」とは、その人との関係を切っても「頼らずに生きられる力をつける」こと。頼らずには生きられないから飼い犬、奴隷になる必要があるのだ。力をつけるまでは「透明な機械」になって「事」に「仕え」、金銭をもらい続ける。その間に技術を習得し、副業でこっそり挑戦すればいい。

5年後は大した問題になっていない

あなたの勇気ある行動は5年後、笑い話か、武勇伝になっている。「言い返す」ということは、あなたが思うほど大したことではない。

私も23歳のとき、当時の40代上司に胸ぐらをつかまれ殴られたので、「この野郎!」と殴り返したことがある。しかし、これも今は遠い日の笑い話である。もちろん、その会社は辞めることになったが、あの日の選択に1ミリの後悔もない。

  • はてなブックマークに追加

この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。

RECOMMEND

-AD-