定年退職前に「自分の城」を築く5つの方法

2022/09/22

俺活入門20220826

「役職定年直後の58歳で会社を辞めようと思っている」などと語る人は少なくない。そこで話題になるのが「辞めたあと、何をするのか?」「今からどんな準備をすればいいか?」ということ。そこで今回は「自分の城を持つための5つの準備」について紹介しよう。

■サードプレイスを持つ

会社と家以外に「自分の世界」を持っていない人は、まず「サードプレイス(第三の場所)」づくりが不可欠だ。サードプレイスで活動を広げ、人脈を築く。

ここで大事なポイントがある。それは、退職後に「顧問契約先」となりそうな会社の幹部を選んで知り合いになるということ。現職のビジネスのスキルを提示し、めぼしい中小企業の経営者と懇意になる。10人よりは20人、20人よりは30人の「未来の顧問先候補」と知り合おう。

■相談できるプロジェクト・フレンドを持つ

「どんなビジネスをするべきか?」を相談できる友人をつくり、常に話せる環境をつくる。知恵、経験、人脈が手に入るだけでなく、希望や精神安定剤にもなる。できれば、同じ境遇にいる人や、すでに起業している同世代がいい。一緒に手を組んでビジネスを展開できる。「本音で話せる仲間」がいるだけで、リスクの軽減にもつながる。

■水面下で事業を策定する「サブマリン作戦」

プロジェクト・フレンドとともに、「事業計画書」と「ウェブサイト」の2つをじっくり時間をかけて作成する。とくにウェブサイトには時間をかけたい。

ある50代のコンサル会社役員は、会社を辞める予定の2年前から新会社のウェブサイトの構築を始めた。同時に水面下で顧客開拓も行い、退職直後にウェブサイトの「完全版」をアップした。そして、そのときにはすでに3社の顧問契約先を確保していた。

■お気に入りの会社に出資して手伝う

広告代理店勤務の男性は54歳のとき、仲間が経営する小規模のクリエイティブ・プロダクションに出資し、在職しながらボランティアでその会社を手伝った。4年後、会社は大きく成長。男性は役職定年を迎えるとともに退職し、その会社に株主兼役員として迎えられた。

■小規模事業の「息遣い」を感じ取る

大手企業の管理職の多くは退職後に自営業をスタートする。そして、強いカルチャーショックを受ける。何から何まで空回り。思ったように売り上げも上がらない。

そうならないように、在職中から“小規模企業”の仕事のやり方、思考回路、心理状態を貪欲に学んだほうがいい。小規模事業主のなかには、人一倍プロ意識が強く、利益率、年収が高い人がゴロゴロいる。彼らの“切れ味”をしっかり学んでおくといい。

     ◇

私の周囲にも、この「サブマリン戦略」を楽しむ50代管理職がいる。彼らに共通するのは、とても楽しそうだということだ。定年退職当日に立派な会社がウェブ上にどーんと立ち上がる! その快感をぜひ味わっていただきたい。






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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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