なぜ「幹事」をすると10歳若返るのか?

2022/04/27

俺活入門20220401/

改めて説明すると、「俺活」とは「僕や私ではなく俺を主語にした主体的な行動を始める」ことを言う。趣味で俺活を表現する人もいれば、ビジネスで俺活を発揮する人もいる。本業で「俺」を打ち出してもいいし、副業や社外での仕事で俺活をしてもいい。「俺」を主語にするだけで、まとうオーラも身のこなしも、思考も言動も、声も別人になるはずだ。

そうした「俺活」を加速するには「幹事」を買って出るのがいい。幹事になるだけでテストステロンが分泌され、本来の自分の風を吹かすこともできる。


■見返りを求めない奉仕が心を透明にする

ビジネスでは利益を上げることが優先される。しかし、個人の俺活では純粋に目の前の人を楽しませ、喜ばせるという精神で行動してみよう。それが簡単にがかなうのが友人の誕生会、お祝い会、あるいは少人数での同窓会の幹事役だ。

あるいは、自分が所属している何らかのグループで会を主催してもいい。見返りを求めない奉仕活動をすると、脳に快楽ホルモンが分泌される。ストレスが軽減され、楽しく生きている実感がわく。この状態が、あなたの脳だけでなく表情や物腰も若返らせてくれるだろう。


■突発的な困難が人間力を高める

幹事役には突発的な困難が付きものだ。参加者が急に来られなくなったり、逆に飛び入り参加が発生したり…。その場合の人数調整や時間の調整などに取り組む必要がある。

参加者のわがままや不機嫌に対応しなければいけないこともあるだろう。先に述べたことと矛盾するが、幹事を預かると数々のストレスが降りかかる。しかし、それを乗り越えることで人間力が高まり、陰徳を積むこともできる。これが、仕事では得られない「人間的な成長」の機会となる。


■利害関係のない人間関係が心を安定させる

利害関係を超えた「感情的な満足」を第一義とする人間関係。私たちはその中においてこそ「本当の俺」になれると考える。ビジネスの場での「つくった自分」ではなく、本来の自分を認めあう仲間たちとの絆から本当の「俺」が生まれるのだ。

相手にビジネス的なメリットを提供しなくても、ありのままの人間として自分を受け入れてくれる場所があることで、人は心が安定する。


■時間と空間をプロデュースし自信を得る

ビジネスにおける肩書や役割とは無関係に、自分という生身の人間の魅力だけで人を集め、時間と空間をプロデュースする。一銭にもならないような活動が、揺るぎのない自信を自身の心に着々と刻み込む。仕事では自信を持てない人も、社外のサードプレイス活動で幹事を繰り返すことによって自信をつけることができる。

     ◇

幹事はみんなに楽しんでもらうための奉仕のボランティアであり、同時に自分の内面に豊かな宝物が得られる特権のポジションでもある。俺活の一環として、ぜひ小さな会合の幹事を買って出てみてほしい。


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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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