つらい役職定年、ワクワクの役職定年、あなたはどっち?

2022/04/18

俺活入門20220318/

「ああ、もうすぐ役職定年か〜」。"役定カウントダウン”が始まった途端に、やる気を失う人は多い。「今までのキャリアは何だったんだ?と自問自答してモヤモヤする」という話もよく聞く。そこで今回は「つらい役定カウントダウン」を「ワクワクの役定準備期間」に変える方法について紹介したい。

■役職定年は“自然現象”

大企業の場合、役員や社長になれるのは、ほんの一握り。しかも、能力が高いからといって出世できるとはかぎらない。ほとんどの人が役職定年を迎えるのだから、決して「落ちこぼれ」ではない。

 しかも、仮に役員になったとしても、企業での肩書きが通用するのはその会社や取引先の中だけのこと。それ以外の日本の99.9%以上の人から見たら、どうでもいいことなのだ。

■役職定年の3年前から「ロマンの築城」を

こう考えてみよう。役職定年の足音が聞こえたら、「新たな自分の城」を築くチャンス。次の居場所を築くために一つ一つ石を積み上げるのだ。

役職定年は、自分の意思で好きなように生き方をデザインしはじめる“大義名分”となる。仕事や人生を人任せにせず自分の意思で決めていく。失った自分らしさを取り戻すために、あらゆることに挑戦できるのだ。

■友人の会社を無償で手伝い、飛び移った!

広告代理店勤務の男性(57)は、役職定年を間近に控えた頃、友人の小さな広告制作プロダクションを手伝い始めた。ボランティアなので就業規則に反することはない。役職定年を迎えて2年後、早期退職希望の募集に目がいった。

退職金を潤沢にもらえること、友人の制作プロダクションの新規事業が軌道に乗り、その部署のリーダーポジションが待っていたこと、子供が大学を卒業すること。これらの好条件が重なり、長年働いた会社を飛び出すことにした。彼は今、本当に自分が好きで得意な仕事に向き合う日々をイキイキと過ごしている。

■現役中に今見えている「景色の外」を見る!

彼の場合は、役職定年になる何年も前から「社外」に目を向けていた。会社の中だけにフォーカスするのではなく、家と会社の間の「サードプレイス」に目を向けた。プライベートの友人をたどり、無償で会社を手伝うことを楽しんだ。この「小さな行動投資」が、50代後半以降のワクワク人生の「救命ボート」となった。

会社生活を続けながら起業の準備をする人もいる。これらは単なる小遣い稼ぎの「副業」とは異なる。“俺”を主語とした「魂の居場所探し」だと思う。自分らしい生き方や後悔のない生き方を実現するための舞台、アイデンティティを表現する場所を見つけられた人に幸せが訪れるのだ。

次はあなたの番だ。見えている景色の外側に視点をずらし、人生史上最大に輝ける場所を探し始めよう。





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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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