免疫力、骨と神経の保護、そして男性機能も向上させる「ビタミンD」の安価・効果的な摂り方

2021/04/12 免疫力向上

男の底力2021年4月12日

テストステロン、食、幹細胞、そしてビタミンD。男の底力を上げるさまざまな方法を紹介してきたこの連載。最終回は、最も安価なビタミンDを効果的に摂取する方法を、東京都渋谷区にある満尾クリニック院長の満尾正医師に解説してもらう。


新型コロナウイルスの感染拡大で「免疫」への関心が高まりました。この免疫力の維持をはじめ、骨と脳神経の保護や男性機能の維持向上などで、ビタミンDが大きな役割を果たしていることを、繰り返し述べてきました。

ビタミンDは体がスムーズに動くために必要な潤滑油のような存在。低下すると体が正常に機能しなくなります。がんや血管性疾患(心臓病や脳卒中)のほか、最近では認知症にもビタミンD不足が関与しているとする報告も相次いで発表されています。

ビタミンDを生成する方法は大きく2つ。1つは日光を浴びて、紫外線の力を利用して、皮膚でコレステロールからビタミンDに作り替える方法。もう1つは、食べ物として口から摂取する方法です。

手っ取り早いのがサプリメント。市販のビタミンDのサプリは、羊の毛を刈る際に取れる「ウールオイル」を原料としているため、調達は容易です。価格も1カ月当たり数百円。他の栄養素と比べて安いのが特徴です。日本人は安いサプリに警戒感を持つ傾向がありますが、ビタミンDは安くても心配はいりません。

ただし、医療機関が健康保険で処方するビタミンDは要注意。これは「活性型」といって、大量摂取をすると高カルシウム血症を引き起こすリスクがあるので、活性型に頼るのは危険です。

一方、サプリに用いられる「非活性型」のビタミンDは、大量に摂取しても副作用のリスクはあまりありません。サプリである程度の量を補充しておけば、体の各部位や臓器が必要な量を必要に応じて活性化させて利用するので安全なのです。

サプリで摂取する際は、マルチビタミンではなくビタミンD単体のサプリを選びましょう。マルチビタミンはビタミンD含有量が少ないうえ、他の栄養素と一緒に摂取するとビタミンDの吸収が阻害される怖れもあります。単体での摂取をお勧めします。

サプリ以外の食品でビタミンDを摂取するなら魚、中でもサケが最も効率的に摂取できる食品と言えます。

サケの切り身一切れに含まれるビタミンDは1000-1500IU(IUは国際単位)もあります。一般的にビタミンDが多いといわれるシイタケは、実は意外に含有量が少なく、20個食べても150単位しかありません。そう考えると、いかにサケが有用な食材かがわかるでしょう。

なお、同じ量のビタミンDを摂取しても、血中濃度の上昇率には男女差や体格差があります。女性や小柄な人は早く上昇しますが、大柄な人は脂肪細胞にビタミンDが溶け込むので、血中濃度も緩やかな上昇になってしまいます。

また、体内に入ったビタミンDは肝臓で代謝されるので、脂肪肝や肝機能障害がある人が血中濃度を高めるには、多めの摂取を心がける必要があります。

このように1日当たりのビタミンDの推奨摂取量は個人差があるので一概には言えないのですが、ざっくりとした基準を言うなら「2000-5000IU」(50〜125μg)となります。

 まずはこの基準を参考に、ビタミンDの摂取に取り組んでみてください。

ビタミンDを適正値に保つことから、あなたの健康長寿は始まるのです。

(構成・中井広二)

満尾正(満尾クリニック)

【満尾正医師】 1982年、北海道大学医学部卒業。杏林大学救急医学講師、米ハーバード大学外科栄養代謝教室研究員、救急振興財団教授を経て、2002年、キレーション治療を中心とした抗加齢医療専門クリニック「満尾クリニック」を開業し院長。日本抗加齢医学会認定医。米国抗加齢医学会認定医。医学博士。最新刊に「医者が教える『最高の栄養』」(KADOKAWA刊)。

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