ストレスやアレルギーの予防も期待できる牧草牛肉の力

2020/12/09 免疫力向上

男の底力上げる20201109/イメージ

牧草を食べて育った「牧草牛」が人間の健康に与える効果について日本機能性医学研究所所長の斎藤糧三医師に解説してもらっている。しかし、もちろん肉だけでは得られない栄養素もある。そこで今回は肉と一緒に取るべき栄養素と、そのために必要な食材について検証する。



男性もストレスで貧血になる

貧血というと「女性がなるもの」と思い込んでいる人が少なくありません。それは誤解で、男性でも貧血や鉄欠乏症になることはあります。特にその要因となるのが、精神的なストレスです。

精神的なストレスが大きくなると、自律神経のうち交感神経が活性化して、アドレナリンという神経伝達物質が分泌されます。アドレナリンが出ることで体は心拍、血圧、血糖を上げ、筋肉に血流を集中させ、「戦闘」の準備が整っていくのですが、アドレナリンが作られるときには鉄分が消費されます。したがって、精神的なストレスが大きい人ほど鉄欠乏症になりやすいのです。


鉄だけ増やすと動脈硬化や頭痛の原因に

ならばサプリメントで鉄を補給すればいいかというと、鉄ばかりが増えても、がんや老いの元凶である活性酸素を作り出すことにつながり、動脈硬化や頭痛の原因にもなります。

鉄が体内で適切に利用されるためには、牧草牛のように、タンパク質と亜鉛もセットで取る必要があります。栄養素を動物そのものを食べて摂取することは、動物が栄養素のセットになっているので、理にかなっていると言えます。


アレルギーの人はビタミンA不足

ビタミンAには、免疫の維持に必要なばかりでなく、アレルギーを起こしにくくする作用があります。アレルギー体質の人はビタミンAが不足しているケースがあることはあまり知られていません。

ビタミンAは一般的には野菜を食べれば解決すると思われていますが、そう簡単な話ではありません。確かにビタミンAは、ニンジンなどの色素栄養素であるβカロテンから合成されます。しかし、われわれの先祖が肉食動物であったころは、ビタミンAは捕食した動物のレバーなどから摂取していました。そのため、野菜での合成酵素が機能していない人が現代人にも一部います。


ビタミンAそのものを摂りたいなら牧草牛を食べる

このタイプの人はニンジンをどんなに食べても、あるいはβカロテンをサプリメントで取っても、ビタミンAが不足します。ビタミンAそのものが含まれる肉を食べないと不足するのです。

また、「夜盲(鳥目)」はビタミンAの欠乏として知られていますが、「ドライアイ」も起きることはあまり知られていません。

私は食肉、中でも牧草で育った牧草牛に注目していますが、肉だけを食べればいい、というつもりはありません。肉を食べるときには、同じ量の野菜も食べるように勧めています。そこで、「アルカリ金属と食物繊維補給」の重要性を次回は解説します。

(構成・中井広二)

【斎藤糧三医師】 1973年生まれ。98年、日本医科大学卒業。アメリカ機能性医学学会認定プログラム修了。2008年、日本機能性医学研究所を設立。サーモセルクリニック理事長、ナグモクリニック東京アンチエイジング機能性医学外来医長などを兼務。日本ファンクショナルダイエット協会ファウンダー。

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