男性の「自信」にも深く関係する「抗酸化」食品とは?

2020/10/06 免疫力向上

男の底力2020年10月6日乳酸菌

あらゆる病気や老化の原因となるのは「活性酸素」だ。その活動を抑え込み、排除する「抗酸化作用」を持つ食品を積極的に摂ることは、健康維持の上で重要だ。効果的に活性酸素を除去するための食生活について、同志社大学生命医科学部教授の市川寛医師(消化器内科医)に解説してもらう。

一酸化窒素低下防ぐ乳酸菌飲料と高麗人参

生体内で発生する活性酸素は、大きく分けてスーパーオキシド、ヒドロキシルラジカル(OHラジカル)、過酸化水素、一重項酸素の4つ。このうち最初に産生されるのがスーパーオキシドで、これは生体防御や免疫能の維持に重要ですが、過剰に産生されると、その下流にある過酸化水素やOHラジカルの増加につながります。

それだけではありません。スーパーオキシドが一酸化窒素と反応すると、局所的に一酸化窒素が不足し、血管収縮や高血圧、血流障害を引き起こすこともあるのです。

この連載でも以前紹介した乳酸菌飲料や高麗人参などの抗酸化作用を持つ食品を摂取すると、この局所的な一酸化窒素の低下を防ぐことができます。冷え性や睡眠の質の改善に役立つほか、男性機能の改善や向上にも効果的なことが分かっています。男性が自信を取り戻すために、「抗酸化」は避けて通れない道なのです。


糖尿病やCOPDにも抗酸化食品

糖尿病やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、自閉症などの患者の血液を分析すると、いずれも酸化ストレスが関連していることが分かります。

近年の研究では、それぞれの病気に関与する活性酸素のパターンに違いがあることも分かってきました。病気によって、求められる抗酸化作用の働きが異なる、というわけです。

この研究が進むことで、将来的には「糖尿病には△△」、「自閉症には「××」と、それぞれに適合した抗酸化食品を選ぶことで、より効率的な対策を講じることができるようになるでしょう。

抗酸化と並んで、健康維持を考える上で重要になるのが「免疫力の維持」です。


免疫力の維持にも

実は、活性酸素の働きを弱める抗酸化と、免疫力を高める「免疫強化」は、“食”の面では重なる部分が多い。つまり、抗酸化作用と免疫増強を併せ持つ食材は少なくないのです。

ただ、活性酸素は減らせば減らすほど健康に近づきますが、免疫はバランス維持が重要。低ければ感染症やがんのリスクを高め、高すぎるとアレルギーや膠原病などを引き起こすことになるのです。

ところが、そこはうまくできていて、食品で免疫に働きかけると、免疫力が高い人にも低い人にも「いい方向」に作用することが分かっています。

乳酸菌飲料などは、免疫力低下からくるインフルエンザなどの感染症予防に効果を発揮する一方、免疫が高すぎることに由来する花粉症などのアレルギー症状を抑える働きも併せ持っています。「人間にとって都合のいいほう」に働いてくれるわけです。これが食品の最大の魅力です。


抗酸化と免疫力の強い「関係性」

免疫と抗酸化は強い関係性で結ばれています。たとえば、一度低下した免疫を高めると、そこに炎症が生じ、炎症が起きたところには余分な活性酸素が必ず生まれます。

この時、活性酸素を除去する能力が高いと、炎症を抑え込むことにも役立ちます。

つまり、免疫力が下がった時には、単に免疫を高めることだけを考えるのではなく、活性酸素を抑え込むことを意識することで、結果的に感染予防などに効果を発揮することになるのです。

コロナ禍において、食品の持つ抗酸化作用が重要な役割を担うことは、ぜひ覚えておいてください。

(構成・中井広二)


【市川寛教授】

京都府立医科大学卒業。米ルイジアナ州立大学留学などを経て、2008年から現職。日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本抗加齢医学会の各専門医。日本内科学会認定内科医。日本病態栄養学会認定病態栄養指導医。

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