自毛植毛をしたのになぜ離れ小島ができるのか?対策は?
自毛植毛治療における「離れ小島」とは、移植した周囲の髪の毛が抜けてしまい、自毛移植した髪の毛だけが取り残されて隙間ができてしまう現象のことを指します。
その原因と対策について解説しましょう。
自毛植毛後、離れ小島になる原因は?
自毛植毛をすると、植毛をした部分の髪は生え続けます。では、なぜ離れ小島になってしまうのでしょうか。
理由としては、AGA(男性型脱毛症)が進行していることが考えられます。
思春期以降に増える男性ホルモン(テストステロン)の作用によって、ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなってしまうことで、髪が細くなり、抜け毛が増えるのです。
このAGAは進行性なので、適切な対応をせずに放置しておくと、どんどん髪が抜けて薄毛が進行してしまいます。基本的には、生え際がM字型に薄くなる、つむじがO型に薄くなることが特徴です。
例えば、M字に薄毛になり、自毛植毛の手術をしてM字の薄毛を改善できたとしても、5年、10年経ちAGAが進行してしまえば、自毛植毛をした部分以外の生え際が後退してしまい、離れ小島ができてしまう可能性があるのです。
離れ小島になってしまうと、自毛植毛をする前よりもさらに薄くなっているのが目立ってしまいます。これに悩む男性が増えているのです。
せっかく高いお金を払って自毛植毛をしたのに、離れ小島が気になってしまっては本末転倒ですよね。
自毛植毛後に離れ小島にならないための対策とは?
そこで、自毛植毛後に離れ小島にならないための対策をご紹介します。
1.発毛剤を使う
まず、自分でできる対策としては発毛剤を使うことです。
発毛剤は、外用薬と内服薬がありますが、外用薬であればドラッグストアで購入できるので、誰でも手軽に始めることができます。
発毛剤は名前の通り、今生えていない場所に毛を生やす効果が期待できる医薬品です。 主な発毛剤の有効成分は、「ミノキシジル」。
発毛剤のCMでもミノキシジルの名前が出ているので、知っている人も多いかもしれません。ミノキシジルには、血管を拡張させることで細胞を活性化させ、毛髪を成長させる効果があります。
血管を拡張させると頭皮の血流が良くなり、毛包にも十分な栄養が届けられるようになります。 その結果、抜け毛や髪が細くなることを防いで、離れ小島の予防・対策につながります。
また、男性ホルモンの影響で乱れたヘアサイクルを正常に戻してくれる効果もあるため、成長期に髪がしっかりと生えることで、抜け毛が改善されます。
ミノキシジルの外用薬は、世界90カ国以上で承認・使用されています。AGAが原因の離れ小島には最適の治療法といえるでしょう。
近年では、男性向けにミノキシジルが5%配合された発毛剤が発売されています。「リアップ」や「ミノキ5」などが有名です。
外用薬の発毛剤は、使用してすぐに抜けてしまった部分の髪が生えるわけではありません。半年程度かけて効果が実感できる医薬品です。
また、たくさん使ったからといって効果が増すわけでもありません。用法容量をしっかりと守って使いましょう。
2.AGAクリニックでの治療
AGAクリニックで離れ小島を対策する方法もいくつかあります。1つ目は、髪が抜けてしまった箇所に再度、自毛植毛をすることです。
髪が後退して離れ小島になった部分に自毛植毛を追加し、生え際のボリュームアップをはかることで、改善されます。つむじの部分も同じことがいえます。
ただし、自毛植毛は高額ですし、ダウンタイム(手術から回復し日常生活に戻れるまでの期間)も考慮しなければいけません。
また、他の箇所から自毛を植毛するので、他の部分の髪の毛がどれだけ残っているかも大事な判断になります。
まずは、カウンセリングで今の状態を医師に確認してもらい、自毛移植が可能かどうか相談しましょう。
費用や施術内容などを【薄毛で悩んでいる人におすすめ!自毛植毛を徹底解説】に詳しく解説しています。
2つ目は、内服薬での治療です。
内服薬は、主にプロペシアなどが処方されます。
これらは、AGAの原因のDHTという男性ホルモンから作られる物質の産生を抑えることによって治療する内服薬です。
安全な薬ではありますが、医薬品ですので副作用も確認されています。稀ではありますが、ED(勃起不全)や多毛症など男性機能に関する副作用が報告されています。覚えておきましょう。
治療費は保険適用外となるため、クリニックにもよりますが毎月1万~3万円ほどかかります。
自毛植毛後のプロペシアとミノキシジルの使用については【自毛植毛とプロペシア、併用はできるの?効果はどうなの?】にて詳しく紹介しているので、合わせてご確認下さい。
3つ目は、育毛メソセラピーという方法です。
これは10年ほど前から行われるようになった薄毛治療方法で、頭皮に有効成分を注射器で浸透させていく施術です。
自毛植毛した周りが離れ小島になってきたかも…と感じている人は、この育毛メソセラピーを気になる箇所に行えば、発毛を促すことが期待できます。
内服薬で副作用が出てしまった人や、自毛植毛をもう一度やることに抵抗がある人に人気の方法です。副作用がなく、価格も手が出しやすいといわれているので、検討する価値はあるでしょう。
治療内容や費用について詳しく【育毛メソセラピーとは?どんな治療?効果はある?】にまとめているので、育毛メソセラピー治療に興味がある方はご覧ください。
3.スタイリングで隠す
スタイリングで隠し、離れ小島を目立たなくする対策もあります。
例えば、これまでの髪型を変えて、離れ小島が気になる部分を目立たなくするのです。
M字に薄くなってしまい離れ小島が起こってしまった場合には、ツーブロックのヘアスタイルがおすすめです。ツーブロックは、年齢問わず人気の高い髪型で、清潔感もあるので、社会人でも挑戦できます。
サイドを短く刈り上げるので、サイドとM字の部分の境が目立ちにくくなる効果があります。
それほどオーバーに刈り上げをしなくてもOK。トップの髪は短めに、少し立たせてスタイリングをすることで、より目立たなくすることができます。
つむじに離れ小島ができてしまった場合は、くせ毛パーマをかけることをおすすめします。
くせ毛風パーマは、毛先に軽くランダムなカールのパーマをかけることです。トップにボリュームが出て、つむじ付近を隠すことができます。
美容室に行った際、気になる箇所を正直に伝え、隠すようにカットしてもらい、その後自分でもやりやすいスタイリングを教えてもらうことも有効です。
また、「薄毛を隠せる」と人気があるのが増毛スプレーです。これは頭皮に特殊なスプレーを振りかけて髪に吸着させ、髪が増えたように見せるスプレーです。
朝のスタイリングの際に、つけるだけなのでとても簡単。ドラッグストアやインターネット通販で簡単に手に入ります。安価なので挑戦しやすいでしょう。
離れ小島の進行がそれほど進んでいない人に特におすすめです。現在の増毛スプレーは雨や汗にも強く、とても自然な仕上がりになります。
ただし、増毛スプレーは一時的に隠しているだけなので、シャンプーをすれば元に戻ってしまいます。薄毛がさらに進行したら対応できなくなる可能性があるため、根本的な改善にはなりません。
自毛植毛後のAGA対策は重要
自毛植毛後に離れ小島ができてしまう原因と対策をご紹介しました。いかがでしたか?
男性は、年齢を重ねるごとにAGAになってしまうリスクが高くなります。自毛植毛をしたからといって、薄毛の悩みが完全に解決する保証はないということです。
自毛植毛を受けた際には、医師から「AGAの進行を止める必要がある」といった説明をされるはずです。
術後はAGA対策も続け、それでも離れ小島ができてしまった場合には、もう一度AGAクリニックに相談しましょう。
- 参考文献
・ヨコ美クリニック https://www.yokobikai.or.jp/column/column_09.html
・HAELIER https://haelier.jp/
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