自毛植毛術後、いつから運動できる?

2021/04/21 自毛植毛

自毛植毛術後いつから運動できる?

自毛植毛の施術を検討している場合、手術後はどれくらいの期間で今までと同じ生活に戻れるか、とても気になりますよね。運動はいつになったらできるのか、と考えている人も多いのではないでしょうか?

この記事では、自毛植毛後に運動を始められる時期の目安について紹介します。

自毛植毛で移植した全ての毛が根付くわけではない

自毛植毛を受ける場合に知っておきたいのが、移植毛の生着率についてです。

すでにご存じの方も多いと思いますが、自毛植毛はゼロから髪の毛を再生するのではなく、髪がフサフサの部分の毛を、薄毛部分に引っ越す方法です。

残念ながら、自毛植毛をしても移植した全ての毛が頭皮に根付くわけではありません。自毛植毛が可能な本数にも限りがあるので、せっかく施術を受けるのなら、1本たりとも無駄にしたくないですよね。自毛植毛後の生着率にはいくつかの要因がありますが、手術後の過ごし方も大切なポイントになります。

自毛植毛後の運動は手術後の炎症リスクを高める

自毛植毛は日帰り手術で行われますが、クリニックや施術内容によっては翌日から仕事に行くことが可能なケースもあります。ここで気になるのが、仕事に行けるのなら、少しくらい運動しても大丈夫なのかという点です。

自毛植毛では、移植毛を採取する際に皮膚を切除したり毛根をくり抜いたりします。また、採取した毛を移植する際にも、メスで皮膚に切り目を入れたりするため、施術による傷跡ができるのが一般的です。

手術により皮膚へのダメージが加わると、3日程度は炎症による反応が強く起こるため、痛みや腫れが現れます。これがいわゆるダウンタイム期間です。

手術から3日以上経過すると細胞の増殖が起こり、傷跡が新しい細胞で埋まっていきます。人によってはかゆみを感じる人もいます。手術後3週間くらいになると、皮膚の傷に対する細胞の活動が落ち着き、月日とともに傷跡が白く、目立ちにくくなっていきます。

手術による傷が治るまでの過程を説明しましたが、炎症が長引くことによって移植毛の生着率が低下したり、傷跡がキレイに治らなくなったりすることがあります。自毛植毛後の炎症を長引かせる原因にはいくつかありますが、その1つとして挙げられるのが運動です。

自毛植毛手術翌日からの運動はNG

自毛植毛手術翌日からの運動はNG

自毛植毛の施術後から翌日にかけては、施術部位の炎症が最も強く現れます。運動によって血行が促進されて出血のリスクが上がったり、炎症反応が促進されて腫れや痛みが強くなったりする恐れがあります。

そのため、自毛植毛の翌日から運動するのは控えるようにしましょう。クリニックによっては「翌日から仕事可能」としているところもありますが、通勤で歩く必要がある人もいるでしょう。手術部位に配慮するなら、数日間は仕事を休むのが安心です。

施術直後は手術部位が赤く腫れている状態で、自毛植毛が他人にバレやすい時期でもあるので、この点からも休みを取ることをおすすめします。


自毛植毛後、運動や筋トレはいつからできる?

手術後の経過によっても異なりますが、一般的に炎症の強い時期が過ぎる4日目以降は、ウオーキングなど軽い運動をすることができます。ランニングや筋トレなど中程度の強度の運動は、手術後1週間たってから行いましょう。

バスケットボールのような激しい全身運動は、手術後2週間目からの開始が目安になります。ただ、この期間は頭頂部や生え際など手術した箇所に物理的な刺激を与えるのは厳禁です。

傷跡の修復中に強い摩擦や刺激が加わると、傷跡がケロイドのように盛り上がることがあります。サッカーのヘディングなど頭皮に強い衝撃を与えるプレーは、しないように心がけることが大切です。

ただし、これらの説明は一般的な自毛植毛後の経過を踏まえてのものです。実際に運動を再開できる時期は、植毛の範囲や経過によって異なるので、具体的な日数については医師に確認してください。

心おきなく運動できるのはいつ?

自毛植毛手術後の2~4週間は、移植毛が一時的に脱毛することがあります。頭皮への手術操作によって、ヘアサイクルが休止期に入るために起こります。

自毛植毛後に移植毛が抜け落ちるとビックリする人もいますが、毛根に髪の細胞は残っているので心配はいりません。術後4~6カ月で再び生えてくる頃になれば、手術部位の頭皮や生え際を気にすることなく、思いきり運動することが可能です。

反対に、手術後から10日間くらいは移植毛が生着するための大切な時期なので、医師の指示する日数を守って安静に過ごすようにしましょう。

術後の過ごし方に関しては【自毛植毛の術後の過ごし方と注意したいポイント】でも詳しく紹介しているので、ご覧ください。

まとめ

自毛植毛後に運動を始めるまでの間隔は、植毛の範囲や傷跡の具合によっても異なります。自毛植毛後しばらくの間は、移植毛の生着や手術の傷を修復している大切な時期です。

自毛植毛を受けるときは、医師の指示に従って過ごし、傷跡部分が落ち着いてから運動を再開するようにしましょう。

  • 参考文献
    ・ヨコ美クリニック https://www.yokobikai.or.jp/
    ・日本臨床麻酔学会誌 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/26/1/26_1_1/_article/-char/ja/
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