人気の自毛植毛!効果はどれくらいで実感できる?

2020/10/19 自毛植毛
自毛植毛の効果はどれくらいで実感できる

薄毛が気になっている人の中には、「自毛植毛をやってみたい!」と考えている人もいるのでは?

自毛植毛による薄毛治療で、どのくらいの効果があるのか気になりますよね。この記事では、自毛植毛の仕組みや効果、実感できるまでの期間について解説します。

自毛植毛の仕組み・増毛や育毛との違い

自毛植毛は、いわば「髪の毛の引っ越し」をするための手法をいいます。


AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部から毛根を採取し、頭頂部や生え際へ移植させることで、薄毛に対する根本的な治療を行うことが可能です。そのため、頭髪の総数は変わりませんが、薄毛を目立たなくさせることができます。

しかし、薄毛治療といえば自毛植毛のほかにも「増毛治療」や「育毛」などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そこでここからは「自毛植毛」と「増毛」、「育毛」にはどんな違いがあるのか、詳しくご紹介します。

増毛と自毛植毛の違い

自毛植毛が髪の毛を引っ越しさせるのに対し、増毛は既存の髪に人工毛を結びつけて髪を増やす方法をいいます。増毛と自毛植毛で大きく異なるポイントとしては、「費用」「手間」「ヘアアレンジの可否」の3点が挙げられるでしょう。

まず増毛・自毛植毛にかかる費用相場を確認していきましょう。もちろんクリニックにより単価は異なりますが、おおまかな相場は以下の通りとなります。

手法 費用
増毛

(大手サロン)
人工毛代1本30~100円+技術料1本5~10円
(+メンテナンス時に補修費用1本10~20円)
自毛植毛 グラフト単価440円~1,000円程度

この表だけ見ると、「増毛の方が安くてよいのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし増毛は、簡単に髪を増やせる一方で以下のようなデメリットもあります。

  • 一般的な人の場合、一か月に抜ける髪はおおよそ3,000本。結び付けた先の髪が抜ければ、増毛した分も抜け落ちてしまう。
  • 月に1回程度の定期的なメンテナンスが必要(髪が伸びて結び付けた人工毛と長さが釣り合わなくなったり、髪が抜けて減ったりするため)
  • ヘアカラーを楽しみたい場合に不向き

自毛植毛であれば定期メンテナンスはいらないため、一度手術して毛根が生着すれば通院の必要はありません。メンテナンスフリーであり、髪の手入れのためにスケジュールを調整する手間をかけずに済みます。

加えて元の髪や他の自毛と同じように扱えるため、ヘアカラーやパーマといったヘアアレンジも簡単。「ランニングコストがかからない」といった点に注目すれば、自毛植毛のほうがお得になる場合も多いといえます。

対して、増毛は根本的な解決ができる治療方法ではありません。しかし即時的に髪のボリュームアップができるため、「一時的に」、「すぐ」髪を増やしたい場合におすすめの方法といえます。

育毛と自毛植毛の違い

次に、育毛と自毛植毛の違いを確認しておきましょう。

育毛は、髪が生えやすい頭皮環境に整えるアプローチ方法をいいます。頭皮に栄養を与えたり、マッサージをして血行良く柔らかい状態にしたりすることで、健康的な髪の生育と抜け毛防止を狙うものです。

ただし「効果がでるまでに多くの時間が必要」、「きちんと効果が出ているのか確認しにくい」といったデメリットがあります。頭皮環境の改善は健康的な髪の生着に重要なためよい取り組みといえますが、すぐに、確実に髪を生やしたい方には不向きです。

基本、自毛植毛は一度きりでOK!

基本、自毛植毛は一度きりでOK!

自毛植毛は、基本的に再手術やメンテナンスは必要ありません。もちろん手術直後は経過観察として通院することもありますが、一度頭皮状況が落ち着けば再手術は不要です。

なかには再手術を行う場合もありますが、その理由としては

  • より頭頂部・前頭部の密度を増やしたくなった
  • 植毛し生着もうまくいったが、生え際の仕上がりに不満があるとき

などが挙げられます。ただし生え際の自然な仕上がりにこだわりを持つクリニックも多いため、しっかりと医師と打ち合わせをして臨めば、生え際の形への不満で再手術になるリスクは高くないでしょう。

自毛植毛は一度に数十万円~100万円などまとまった出費になるものの、ランニングコストがかからず、総額でみれば増毛や育毛よりお得な手術ともいえます。


自毛植毛の種類とそれぞれの効果


自毛植毛の種類とそれぞれの効果

自毛植毛にはいくつの方法かありますが、いずれの方法も高い技術が必要です。

ここでは、自毛植毛の具体的な種類とメカニズムについてみていきます。

メスを使用するFUT法

メスを使って後頭部の毛髪を皮膚ごと採る方法です。移植毛の株分け後、薄毛部分にメスでスリットを入れ、移植毛をピンセットで埋め込んでいきます。

後頭部に横1本線の傷跡が残りますが、毛根の組織である毛包ごと移植できるので、仕上がりが自然になります。

FUT法は移植毛を無駄なく採取でき、一度に大量の自毛植毛ができるので、薄毛範囲の広い人におすすめです。

メスを使わないFUE法

メスを使わずに専用のパンチで移植毛を採取する方法です。メスを使うFUT法と比べて、傷跡が目立ちにくいというメリットがあります。

一方で、FUE法による採取は、移植毛が無駄になりやすいというデメリットがあります。頭髪はゆるいカーブを描いて生えており、採取時に毛根が切断するリスクが高いためです。

移植毛のロスが多い分、1回の施術で大量の植毛には向いていません。薄毛の症状が軽い人や狭い範囲の植毛をしたい人に適した治療法です。

【自毛植毛】傷跡にも違いがあるFUTとFUEとそれぞれの特徴とはのページでFUTとFUEについては、詳しく詳細をまとめておりますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

最近では医療用ロボットを使用したFUE法もあります。コンピューターによる精密な移植が行えるので、移植毛の損失を少なくできるでしょう。

ニードル法

移植毛を植え付けの際に、穴あけと移植を同時に行う方法です。

一般に自毛植毛はメスなどで頭皮に切れ目と入れてから移植毛を受け付けますが、ニードル法は2つの動作を連続して行うので、熟練した技術が必要です。

通常、頭髪はひとつの毛根から1本毛・2本毛・3~4本毛などが生えています。ニードル法は毛束の細い1本毛のみの移植で、対象となる移植毛が限られるため、広い範囲の自毛移植には適していません。

自毛植毛のメリットと効果について

自毛植毛のメリットと効果について

自毛植毛では、自分の頭髪を移植するので、頭皮に馴染みやすいのが特徴です。また、かつらや人工植毛よりも自然に見えるので、他者にバレにくいというメリットがあります。

自毛植毛で薄毛が良くなるのか、メンテナンスは必要なのか気になる人もいるでしょう。

治療効果をみる上で知っておきたいのが、薄毛になる仕組みです。

男性の薄毛の原因となりやすいのが、AGA(男性型脱毛)です。AGAは体質により、生え際、頭頂部に薄毛が進む脱毛症です。ほとんどの場合、手術では遺伝的な影響を受けにくい後頭部の髪を移植します。

自毛植毛は、遺伝的な影響の低い部位の毛を移植するので、いったん定着すれば生涯にわたって太い毛が生え続けるでしょう。以降では、自毛植毛の効果を感じられる時期についてみていきます。

一部メリットを紹介しましたが、【自毛植毛を考えている人必見!自毛植毛のメリットとデメリットとは?】ページにその他にもメリットはご紹介しているので、参考にしてください。

自毛植毛は効果なし?治療後に脱毛あり

自毛植毛を受ける上で知っておきたいのが、移植した毛は数カ月後に抜け落ちることです。移植毛が抜けると「髪の毛が定着しなかった」「治療が失敗した」と感じる人も少なくありません。

一般的に、自毛植毛は毛根の組織ごと移植するので、移植毛のうち95%はきちんと定着して再び毛が生えるといわれています(残りの5%程度は、そのまま生えてこないことがあります。)。

意外かもしれませんが、自毛植毛で移植した毛が抜けるのは正常な反応です。

なぜ移植後に毛が抜けるかは、ヘアサイクルに関係があります。ヘアサイクルは、新しく毛が生えてきたり抜けたりする周期のこと。全ての体毛にはそれぞれのサイクルがあります。

自毛植毛で移植したばかりの毛は、抜ける時期の毛に相当します。

移植先で毛が生えてくるのは、手術後の脱毛が落ち着く4~6カ月後。この時期になれば、多くの人が自毛植毛の効果を実感できるでしょう。

長めのヘアスタイルが好みの人も、1年くらい経てば髪を伸ばせるようになるはずです。

元からあった毛が抜けるショックロス

手術後は移植毛のほかに、移植部位に前からある毛が抜けることがあります。ショックロスといわれるもので、治療後1~4カ月後ぐらいにみられる脱毛です。

原因ははっきりしていませんが、手術による麻酔の影響や、植毛で頭皮の炎症が起こるためと推測されます。

女性よりも男性にみられやすく、高密度の自毛植毛で起きる傾向があります。

ショックロスの現れ方は個人差がありますが、毛が抜けるのは一時的なもの。ヘアサイクルにより毛は再び生えてきます。

男性なら、ショックロスが起きても1年後には通常と変わらない状態に戻れるでしょう。 

ただ、前述したように自毛植毛後は移植毛がいったん抜けるため、ショックロスでさらに薄毛が目立つことも。治療後の薄毛が気になる人は、ヘアパウダーなどでカバーするのがおすすめです。

ショックロスの起きる確率や予防法については【自毛植毛の手術後に起きるショックロスとは】ページにて詳しい情報をまとめております。 

自毛植毛で伸びるのはいつ頃? 月別の経過

自毛植毛で伸びるのはいつ頃

実際に自毛植毛でどのくらいの早さで髪が伸びるのか気になる人もいるでしょう。ここでは、手術後の経過状況として月ごとにみていきます。

自毛植毛1~2ヵ月後

手術から1週間もすると、植毛によって頭皮に起きていた炎症が収まり、違和感が少なくなります。周りの組織に移植毛がなじみ、血液の流れがみられるようになるでしょう。

一方、しばらくすると移植毛の脱毛がみられるようになります。

人によってはショックロスで、前からあった移植部位の頭髪が抜けてしまうことも。この時期は見た目だけなら、手術前と同じ状態のままです。

自毛植毛3~5ヵ月後

移植した箇所から、少しずつ新しい毛が生えてくることに気づく時期です。

最初は細い毛が生えてきますが、成長とともに太くなっていきます。

自毛植毛6~8ヵ月後

移植毛のおよそ70%が生え揃い、薄毛治療の効果が実感できます。

残りの移植毛が生えてくれば、薄毛はほとんど目立たない状態になります。

自毛植毛10~12ヵ月後

移植毛のほとんどが生え揃い、頭髪がフサフサになります。

髪も長くなってくるので、さまざまなヘアスタイルを楽しめるでしょう。


まとめ

自毛植毛は、進行している薄毛の改善に効果的な施術です。

手術後に一時的に脱毛がみられますが、時間の経過とともにフサフサの髪になります。AGAの薬物治療で十分な効果が得られなかった人は、自毛植毛を検討してみるのもよいでしょう。



  • 参考文献
    ・親和クリニック https://shinwa-clinic.jp/
    ・紀尾井町クリニック https://www.nhtjapan.com/

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