自毛植毛、ここが気になる「髪の寿命は何年?」「抜けたら生え変わる?」

2022/02/16 自毛植毛

自毛植毛ここが気になる「髪の寿命は何年?」「抜けたら生え変わる?」

薄毛に悩む男性にとって、希望の光となっているのが自毛植毛です。自分の毛髪がよみがえった姿を想像すれば、施術を受けることに対しても前向きになれるでしょう。

同時に、「そのヘアスタイルはいつまでも続くのだろうか」という不安もつきまといます。

自身の明るい未来のために、思い切って施術を受けようというのですから、疑問や不安はなるべくクリアにしておきたいものです。

そこで本記事では、「移植した毛髪は抜けるのか?」「抜けた後はどうなるのか?」など、自毛植毛の寿命にまつわる疑問について取り上げていきます。

ヘアサイクルと髪の寿命

伸びた毛髪が自然に抜け落ち、一定期間が経過すると新しい毛髪が生えてくる。これが「ヘアサイクル」です。ここでは、男性型脱毛症(AGA)による薄毛の原因にも直結しているヘアサイクルについて紹介します。

大半を占めているのが成長期

ヘアサイクルは大きく分けると4段階

ヘアサイクルは大きく分けると、「成長期」→「退行期」→「休止期」→「脱毛・新生期」の4段階。ヘアサイクルのうち大部分の期間を占めているのが成長期で、生えている髪のほとんどは成長期の最中にあります。成長期は3~5年にも及ぶため、長くて太い髪ほど順調に成長期を経過してきたといえます。

退行期から休止期、そして脱毛

成長期を終えると、髪を成長させるための栄養を送り込んでいた「毛乳頭」の活動が弱まります。そして、毛根の一番奥深くにある毛球部が徐々に小さくなっていくのが「退行期」です。

その後、毛乳頭の活動が止まる「休止期」に入ると、毛根の位置はだんだん浅くなっていきます。その奥では、新しい髪が成長を始めており、これに押し出されるようにして休止毛は自然に抜け落ちるのです。これが「脱毛・新生期」で、新しく生まれた髪が成長期に入っていくというサイクルを繰り返します。

ヘアサイクルは4年から6年

このように、順調な場合のヘアサイクルは4年から6年周期となります。もちろん個人差はありますが、髪1本の寿命は長くて6年程度ということになるでしょう。

しかし、ヘアサイクルは頭皮環境の悪化や毛根の活力低下によって乱れてしまうことがあります。成長期が大幅に短くなってしまったり、休止期が長くなったり、ということが起こってしまうのです。すると、毛髪が十分に成長する前に抜けてしまうようになります。

これが重なっていくと、いわゆる「薄毛」の状態になるのです。細くて短い抜け毛が増えてきたら、薄毛のサインと考えてもよいでしょう。

植毛した後の髪はどれくらいもつ?

4~6年というのが一般的な髪の寿命ですが、自毛植毛後の毛髪の場合はどうなるのでしょうか。薄くなっている部分に移植することによって、寿命に変化があるのかどうか、気になりますよね。

薄毛になりにくい部分から移植

自毛植毛の施術に使用されるのは、側頭部や後頭部の毛髪です。額や頭頂部と比べればフサフサとしていることも多いでしょう。というのも、側頭部や後頭部はAGAの影響を受けにくいため、ヘアサイクルも乱れておらず、髪もしっかりと成長し続けているのです。

ヘアサイクルが保たれている側頭部や後頭部の毛髪を、組織ごと移植するのが自毛植毛です。そのため、移植した髪の寿命は以前と変わりません。薄毛部分に移植したからといって、寿命が変わるということはないとされています。

抜けてもしっかり生え変わる

植毛の寿命が変わらないのは安心ですが、それ以上に気になるのは「抜け落ちた移植毛はちゃんと生え変わるのか」ということではないでしょうか。生え変わったとしても、AGAの影響でまた薄くなってしまわないのかという心配もあります。

しかし、先ほど紹介したように、AGAの影響が及んでいない部分の毛髪を丸ごと移すわけですから、移植毛がしっかりと頭皮になじめば問題はありません。側頭部や後頭部でフサフサと生え続けてきた髪が、薄毛の部分にそのまま移ってくると考えてもよいでしょう。

一時的脱落には注意

薄毛の部分であっても、自毛植毛によってヘアサイクルが取り戻せることがわかりましたが、注意しておかなければいけないこともあります。それが「一時的脱落」と呼ばれる現象です。

移植を終えた毛球部が生着すると、新たなヘアサイクルが始まります。そこで作られた毛髪が、移植したときに生えていた髪を押し出すことで抜けてしまうのです。

移植した髪が抜け落ちれば「施術が失敗したのか」と心配になってしまいますが、これは髪が生え変わるまでの一時的な現象です。施術を受けたことを知られたくない場合は、一時的脱落から髪が生えそろうまでの期間の対処を含め、クリニックと相談することをおすすめします。一時的に脱毛、いわゆる抜け毛が増える現象については【自毛植毛の手術後に起きるショックロスとは】で詳しくご紹介していますので、ご覧ください。

移植毛を長持ちさせるポイント

移植毛を長持ちさせるポイント

自然なヘアサイクルが戻ってくることから、施術後のメンテナンスが少なくて安心。これが自毛植毛のメリットと言われています。そうは言っても、薄毛に苦しんだ人なら「せっかく移植した髪を大切に守りたい」と考えるのが自然でしょう。それでは、移植毛のヘアサイクルを長くキープするために必要なポイントとは、どのようなことなのでしょうか。

ポイント①生着するまでは安静に

自毛植毛の施術後は、毛髪がしっかりと生着することが何よりも大切です。移植毛が頭皮になじむようになれば、毛細血管が形成されて毛乳頭に栄養がしっかりと行き渡るようにもなります。

そのためには、施術直後は髪を移植した部分への刺激を避けることが重要です。術後1週間程度はなるべく安静にして、ハードな運動は避けるようにしましょう。また、移植した部分にはかさぶたができますが、これがとれるまでの間は患部に対して直接的な刺激を与えないようにしてください。運動と炎症リスクのついて【自毛植毛術後、いつから運動できる?】でもご紹介しているので、合わせてご確認ください。

ポイント②規則正しい生活

移植に使われるのは、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪です。そのため、移植後に再び薄毛になるリスクは少ないですが、AGAの影響を「受けない」ことが保証されているわけではありません。

順調なヘアサイクルにとって大敵となるのが、頭皮環境の悪化や毛根の活力低下です。これらは、不規則な生活習慣やストレスによって生じてしまうこともあります。バランスの取れた食事や十分な睡眠など、規則正しい生活を送るように心掛け、ストレスをできるだけ少なくする環境を整えましょう。

ポイント③クリニック選び

ここまでは、施術後に注意すべきポイントについて紹介してきました。しかしながら、何と言っても重要なのは、施術を行うクリニック選びです。

これまでの施術実績はもちろん、施術方法や導入している設備など、自毛植毛に必要な技術力が高いに越したことはありません。それに加えて、施術前のカウンセリングやアフターケア、投薬を含めたAGAの治療体制など、クリニック選びの際に考慮するべきポイントはたくさんあります。住んでいる地域や、植毛する本数や予算によっても、候補となるクリニックは変わってくるでしょう。

自毛植毛を行っている各クリニックは、ホームページで詳細な情報を公開しています。また、頭皮の写真を送信すると無料相談に応じてくれるクリニックもありますので、安心して施術を任せられる施設を探してみることが大切です。【おすすめの自毛植毛クリニックとそれぞれの特徴を紹介】で自毛植毛でおすすめのクリニックを紹介しています、参考にして下さい。

人工毛を移植したらどうなる?

これまで、自毛植毛の寿命を中心に紹介してきましたが、自分の毛髪ではなく人工毛を植毛するという方法もあります。人工毛の場合は、植毛後の流れはどうなるのでしょうか。

1年の間に相当数が抜けてしまう

ポリエステルやナイロンなどの合成繊維から作られるのが人工毛です。当然ながら、人工毛にヘアサイクルというものはありません。つまり、一度抜けてしまえば再び植毛する必要があります。

気になるのは「植毛した人工毛はどれくらいの間、頭皮に付着しているのか」ということです。個人差や植毛の長さなどによって大きく異なりますが、1年のうちに相当数が抜けてしまうとも言われています。そのため、年に数回のメンテナンスが必要となるケースもあります。

1年の間に相当数が抜けてしまう

人工毛移植のメリットは「即効性」にあります。自毛植毛による「一時的脱落」のようなことがないため、施術直後に思い通りのヘアスタイルに仕上げることができます。自毛を使うわけではないため、植える本数にも制限はありません。

しかし、移植毛の寿命という点では、自身の毛根によって薄くなった部分を再生する自毛植毛のほうが優れていると言えるでしょう。

まとめ

AGAの影響を受けていない後頭部や側頭部の毛髪を移植すれば、寿命もヘアサイクルもそのままに、薄毛部分が再生できることをご紹介してきました。

薄毛の苦しみからは解放されたいけど、「移植した毛髪はどうなるのか」ということが気になるあまり、自毛植毛には踏み切れなかったという人にとっては、後押しとなるかもしれません。まずは、自分に合いそうなクリニックを探してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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