【生涯現役本】満尾正著『50代からの「老いない体」のつくり方』(三笠書房)

50代からの「老いない体」のつくり方

著者は医学博士、満尾クリニック院長。アンチエイジング医療の先駆者という存在だ。

まず冒頭で「デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)」が男性ホルモンの主原料となることを明記。つまり、DHEA(ミラクル若返りホルモンと呼ぶ)の分泌を高めることがなによりも重要だという。

そして、分泌を高める「心の持ち方」「食べ方」「体の動かし方」=心・食・動の3本柱を説いていく内容となっている。

第1章は、今日から変わる「50代からの人生」。

見た目が若い人は身体も若くて強い。つまり見た目が健康力のバロメーターとなる、という。

そして、何歳まで健康でいられるかは50代で決まる。ポイントは代謝の低下を食い止め、正しい生活習慣だと断言する。

第2章は、実感! 50代の体が若返る「食習慣」。

まず50代の肥満は病気と考えることから。太らない体、イコール老いない体だと定義。

体を若返らせる食べ方の3原則は、空腹でない限り食べない、腹八分目、食べる順番を守る、ことだという。

糖尿病を呼ぶ食べ方、防ぐ食べ方。酒を飲んでいい人、いけない人など具体的な飲食の方法を紹介している。

第3章は、50代からの「サビない体・コゲない体」をつくる食材。

塩分、脂肪、炭水化物の調理法など上手な接種法を紹介。

50代からはコレステロール値よりホモシステインという物質が体にとって大敵であり、その数値を下げる食材を紹介している。

第4章は、50代の体がよみがえる「満尾式・体の動かし方」。

まずは下肢の筋肉が衰え始めていないかのチェック。電車ではためらわずに座る、階段よりエスカレーターやエレベーターをすぐ使うのは筋力の衰えの初期段階だ。

おススメの「インターバル・ウォーキング法」や「スロー・ジョギング法」を図解で紹介。

また、首、腕、足のつけ根など、胴体とのジョイント部分の筋肉を伸ばすことが体のケアとなる。

その他、簡単な筋トレ法も紹介している。

第5章は、熟睡できる50代は、いつまでも「脳」が若い!

質の高い睡眠を得られる方法を紹介。目覚めたときに、前向きな気持ちがあふれた目覚めなら熟眠が得られた証拠となる。

第6章は、元気で長生きできるかは「腸内環境」で決まる!

善玉菌が優勢となる腸内環境の目指し方をレクチャーしている。

全編に渡って、特殊な健康法の提案はなし。

健康本の王道というべき基本的な内容で、オールカラーかつ図解入りでとても理解しやすい。さらに本体価格が630円+税というのは超格安。

いきなりすべての習慣、方法を生活に取り入れるのは無理でも、「これならできる」という項目が必ずあるはず。

生涯現役を目指す人には、健康な体になる知識が簡単に得られるおススメの一冊。

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